タイBL
本国タイではYシリーズという呼ばれ方もするタイBL。
大手テレビ局から独立系の製作会社まで、一年を通してコンスタントに制作され質、量ともに黄金期を迎えています。
「BLにここまで過剰なレースシーンは必要ないでしょ?」という程、気合の入った前半戦は増えてきているBL+αの作品の方向性を予感させワクワクしましたし、PitBabeのPavelさん、Way役のNutさんなど非常に見応えのある演技を楽しめた事も収穫だったな、と思っ…
この作品の敵役・悪役達について語ってみようと思います。
10話の爆弾について知ってしまった今、それを見届けないわけにはいかん! という使命感のような物に突き動かされてもいます^^;
ザ・Pavelショーと言っても過言ではない素晴らしい演技で、多くの顔を持つ男、PitBabeを立ち上げているPavelさん。ドラマへの出演は(おそらく)2moons2と今作も含めて3本と多くはないのですが、とにかく表情が素晴らしい。
「唇はだめ」とかいってる時点で垣間見えたBabeさんのウブっぷりが回を増すごとに明らかに^^。てゆーかBabeさんガードゆるゆるすぎですよ。メンタルふわふわしすぎっすよ。
映像的にもストーリーとしても見どころ満載、迫力満載。 制作者!描きたいのはBLか、それともカーレースの方なのか?という疑問も浮かぶタイBL。
チェリーのまんま30歳になって読心術が使えるようになり、会社の若手有望株が冴えない自分に恋してる事を知りました。 という部分もコミカルで、先に期待のもてる作品でした。
ここまでの展開も、以降の現代の展開も初回から「こうなるだろう」と思っていた展開を一歩も出ない着地だったので僕個人としては物語の結末には大きな感動が得られなかった、というのが正直なところでございます。
この回の白眉は、やはりJom君主催のお別れ会でのYaiの旦那とのダンスシーン。 妄想の中でのモノトーン配色のダンスシーンはスタイリッシュだけど、温かみの感じられないものでした。
序盤こそ「コイツクソだなぁ」と思っていたロバートの旦那失脚。 彼もまた時代の被害者ではないかと強く感じたI feel you linger in the airの第十話の感想
「なんで僕ばっか」 と泣いていたのに、結局はきっぱりとYai様を諭す役目を果たさざるを得なく事になったJom君が非常に健気な回でした。
年の一度のビックイベントだったはずが、今年はついに2部構成?のGMMTVの新作発表会。ほぼトレイラーのみの情報で、各々の作品についてサクッと語ってみたいと思います。
一貫して横暴な印象だったロバートの旦那が、実は不器用で第一夫人にも第二夫人にも心を開いてもらえない可哀想な人に感じられてきて、わずかばかり同情心が芽生えてくる
今回の見せ場は大きく2つ。そしてこの2つを抑えておけばほぼほぼ全てといっても良い回でしょう^^
品がいい俺様としてグイグイJom君を誘惑しにくるかと思ったJamesの旦那。 思った以上に出来た人物であることが明かされて、振られても高感度がバク上がりで終幕となったのでありました。
執事に大抜擢されJom君が家を出ていったので、出番が大きく減るかと思ったMin一家。 なんか独自のストーリーに分岐して、物語に深みを与えておりますね
Yaiの旦那は英語も読み書きもできるから「執事になりなさい」と切り出してJom君をMIngの家から連れ出して、自分のお屋敷に招き入れる事にまんまと成功。 トントン拍子の大出世でJom君は未経験のまま「執事」という重職に就任したのでありました。
Yaiの旦那の距離の詰め方のさりげなさ、無理のなさ。 それでいながら少しづつだけど加速つけて近づいてきてる感がなんとも心地よい。
「夢」の描写で2人がいい関係になる事が逆に明かされているからか、JomとYaiの旦那の関係は2話めも上品な甘さ。
BL的な展開は次回から本番で現在は未知数。とはいえ現時点でも特筆すべき長所を多く持っています。まず最初にあげられるのが映像の美しさ。
メッセージの伝播力が少し薄まってしまっても、視聴者に愛される様に育てたキャラクターを多少強引でも^^;ハッピーエンドに持ち込んでいく後味の良さはタイBLの大きな長所
これ以上必要な物はありません。 という位、見てみたいと思った事をきちんと網羅した後日談でした。
本編ラストから少し時間を巻き戻し、本作はステルス交際中の2人の学生生活を描きます。
この作品の登場人物の細かい性格描写は、役者さん本人の持ち味から生まれている事を強く認識したと共に、本編のキャスティングがいかに完璧だったかを再認識しました。
「イケメンカップルの子育て奮闘記」というアイディアはよかっただけに、真相が笑えなさすぎて視聴後の印象もあまり良くないという非常に勿体ない作品でした。
初回こそ「表現したいことがよく分からないぞ……」と思いましたが、欠点ばかりの我々と同じ庶民が、自分を縛る鎖を断ち切り前へ歩き始める展開は、心に優しく火を灯してくたといいますか……。もうちょっと色々頑張ろう、という気にさせられるよく出来たヒュー…
彼が自分に見せていた愛情が本物だという確信も結局は得られないまんまなのが、いろんな人物のいろんな問題を提示しつつも明確に白黒つけないこの作品らしい展開だなと思いました。
高校時代の2人のエピソードに、あまりキラキラとした瞬間が描写されていなかったことで「人生で一番幸せな時間だった」といいう大人Popの述懐が、あまり説得力を持たなかった事も結末に全面的に同意しづらい部分なのかな、という印象です。
だらだらとそれなりに長くタイBLを見ていますが、これを書いている2023年2月27日時点では僕史上最も面白く、最も好きな作品になりました。
和やか癒やし系男子Wenですら……。別の顔を持っている。