タイBL、タイドラマに浸かる日々|サバイなブログ

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タイBL『I feel you linger in the air』最終話。ヒゲのYai様の正体は!

執事としての役目を終えたJom君にお別れの時はヒタヒタ狭る

タイBL『I feel you linger in the air』の第12話の感想を

rukacchii.hatenablog.com

 

11話でこの時代に世話になった人との別れは済んでいるので、盛り上がりとかサプライズもなく煙の様にスッと消えてしまう我らがJom君。

気づいた時には水の中。初回にも現れたヒゲのYai様が目の前にいて助けてくれるのかと思ったら助けてくれたのが背後から来た潜水レスキュー。

無事、時空の狭間に取り残されてしまうような事もなく、Jom君は現代へと戻っていく。

 

ここまでの展開も、以降の現代の展開も初回から「こうなるだろう」と思っていた展開を一歩も出ない着地だったので僕個人としては物語の結末には大きな感動が得られなかった、というのが正直なところでございます。

とにかくJom君が不憫だな、という印象で……。

自分を捨てた元彼をもっと恨み続けても良かったはずなのに、なまじ前世の彼らを知ってしまったせいで毒気を抜かれて許さざるを得なくなってしまったし、過去の世界で得られた運命の人とは結局時代が違うせいで離れ離れになってしまう(スペシャルエピソードででは再会するようですが)。

「Yai様に会いたい」と1人涙にくれた所で、彼と会うことはもうできない(ただしスペシャルエピソードを除く)。

 

Yai様と暮らした改装中のお屋敷で再会を果たしたようにも描かれますが、これといった説明がない状況では、あれは恋しさのあまりJom君が作り出した幻想か、屋敷に残ったYai様の残留思念(幽霊といってしまっていいようにも思います)かとしか思えない。

この屋敷に来れば、いつでも彼との楽しかった思い出がありありと思い出せるから……とか。

この屋敷に来れば、(幽霊として)今も残るYai様と再会できるから……。

という結末に寂しさの中に残る一抹の暖かさ、とは個人的には感じられませんでした。

極上の幸せをほんのひとくちかじってしまったJom君(とYai様)は、そのひとくちの味を何度も何度も反芻しながら残りの人生を生きていく(生きてきた)事になるわけで、タイムトラベルの神様はなんとむごい仕打ちをするのだろうか!

という憤りすら感じます。

というか、当のタイムトラベルの神様も「むごすぎたかな」と思っていたのか、Jom君のタイムトラベルはどうもこの一回では終わらないようで……。

ここまでの話の流れを一切無視して、いきなりどこかの時代の、どこからの場所をさまようJom君が今度は馬上のYai様、我々が初回から目にしてきたヒゲのYai様と遭遇するというシーンでドラマはおしまい。

タイBLもいよいよ続編意識の波が来たのか、というここだけが全くの想定外のラストシーンでドラマは終了となりました。

中盤以降、Yai様とJom君が愛の巣に引きこもってる時間が長すぎて「Jom君が来たことで、やYaiファミリーが大きく変化した」という件の説得力はなかったように思いましたが、衣装、美術、撮影へのこだわりは半端なかったし、役者の演技にも安定感があったので高い充足感を与えてくれるドラマではありました。

シーズン2があるのかないのかは判りませんが「結局はYai様のいない現代に戻ってきて、残りの余生を思い出を抱いて生きていく」

という結末じゃないと嬉しいなぁと思いました。

読んでくれてありがとう。また別の作品で。