タイBL、タイドラマに浸かる日々|サバイなブログ

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タイBL『I feel you linger in the air』第三話 Yai、旦那業で培った人心掌握の術で奥ゆかしくJom君を攻略するの巻

Yaiの旦那の距離の詰め方のさりげなさ、無理のなさ。

それでいながら少しづつだけど加速つけて近づいてきてる感がなんとも心地よい。

タイBL『I feel you linger in the air』の第三話の感想を

第2夫人が(おそらく)結婚式の当日に早くも村の男と駆け落ちか!という修羅場中の修羅場を目撃しちゃった未来からの旅人Jom。

しかもなんの因果か男は自分を捨てた彼氏のOhmさんにそっくりで、第二夫人はOhmさんを奪った憎き女にそっくりで……。

Jom君の心は千地に乱れる。

間も悪いことに使用人が現場に駆けつけて、運の悪い事にJom君もその場にいた事も知られてしまい、Jom君は荒れ狂うロバートの旦那に呼びだされ

「お前はほんとに第二夫人が男といたか見ていたか」

と詰問をされ「男と会ってた」と言うべきか言わざるべきか。

突如ハムレット化したJom君は迷いに迷い、それが沸点の低いロバートの旦那の怒りに火をつける。

むごい事になるのが判っているから、言わないであげたいというおっとり系男子らしい善良さ(とある意味での事なかれ主義)と、そっくりさんに人生の谷底に突き落とされた恨みつらみの板挟みの末

「駆け落ちかどうかは知らんけど、男と一緒にいた事はいた」

と告白するというのが前半戦。

クイーンオブメロドラマな展開には「早くYaiの旦那とJom君のお話を」と個人的には感じたんですが、この長めのメロドラマとその後に続くOhmさんに似た村の男との乱闘騒ぎが続いたからこそ、人生に疲れ果てたJom君の哀しみが染みる。

口数少なく、ナレーションもないこの作品で、Jom君がこれまで感じてきた事を巧みに引き出すのがYaiの旦那。

 

日頃から使用人を大切に扱う人柄なのか……。優しい言葉で穏やかに、Jom君が心のモヤモヤを吐き出せるよう問いを重ねるYaiの旦那。

「言いたいことはない?」

と言葉をかけるのに、相手の迷いを見るやいなや「無理に言わなくてもいい」とサッと身を引く生まれついてのジェントルマン。

王道タイBLの「年も近くて、力関係も同じくらいの男子2人のよくいや軽快、悪くいうなら雑な会話」でグイグイと進めるテイストとは、一味も二味も違う実にしっとりとした語らいの場面が本当に心地よいというか……。

川べりにランタンというシチュエーションに、少し年上?のハンサムが自分の事を人生史上初ってくらい丁寧に気遣ってくれりゃそりゃ恋心も沸くってもんだし?

川べりにランタンというシチュエーションで「僕はこんな目にあうほど悪い事でもしたのかな?」と年下のおっとり男子が隣でさめざめと涙したら、そりゃ僕が君を守るから(例え夢の中でもな)って気持ちも盛り上がる。

それでいて、隣のおっとり男子が涙をポロッと流しても、好機到来とばかりに抱きしめちゃったりしないで、実に多くの言葉を語りかけJom君を励ます生粋の紳士っぷりは、Yaiの旦那の素晴らしいところだと思います。

見習え!ロバートの旦那!

「蘇った記憶が君を苦しめるものなんだったら、そんなの忘れて新しく始めればいい」

Yaiの旦那の言葉で、JomくんはOhmさんを元カレの座にお送りして、すこしスッキリ。

そんなJom君に「君の幸せを祈っている。たとえ夢のなかでも」なんつ〜歯が浮く言葉を実にナチュラルに口走り(しかも寒気を感じさせない)Yai様。

時代のせいか、自分の心のときめきを、ことごとく言葉で真摯に伝えようとするYai様の姿勢が見ていて微笑ましい気持ちにさせられます。

口走ってしまった後のオロオロ感も擦れてない若旦那っぽさを感じられて好印象。

 

だがしかし。

そこはさすがにジャンル物。Yaiの若旦那は着々と同棲の準備を進めていたのでありました。

待て次号!