夢を見てたのはYaiの旦那もそうでした
タイBL『I feel you linger in the air』の第二話の感想を
彼氏にふられ自暴自棄になったJomくんは車の事故で窓ガラスを突き破っての(正直、この時点で結構な怪我してると思うんですが)川へと転落。
来世はもう少しマシな人生を送りたい、送りたい、送りたい(こだま)
と願っていたら、ツケヒゲの不思議な男(これがまさかまさかのYaiの旦那の現代の姿ってことはないですよね?)がJomくんを水面へとプッシュ!
どうやら自分が百年ほど前にタイムスリップしてしまった事をJomくんが飲み込むまでの展開が続いた一話の終盤。
お屋敷の使用人という属性からしてミンは絶対見慣れてるはずの「ヤモリ!」に大騒ぎして、ボートは転覆。
来世はもう少しマシな人生を……。
と願う間もなく、ツケヒゲなしの青年が川に飛び込みJomを救出。
岸にあがって2人はびっくり。
夢で僕と(私と)いい仲だった奴じゃないか!
かくして2話は「僕とこの人は一体どういうめぐり合わせなんだろう?」という疑惑を胸にだきながら、Jom君がYaiの旦那が使用人として働き始めるという内容。
Yaiの旦那の恋のライバルになりそうな(おそらく)英国人が登場して、後の嵐を予感させるも「夢」の描写で2人がいい関係になる事が逆に明かされているからか、JomとYaiの旦那の関係は2話めも上品な甘さ。
魂を呼ぶ戻すために、Yaiの旦那がJomくんの手首に紐をスリスリした後に(ここ。手首のこそばゆさが伝わってきそうな感じが良かった)結んであげる。
というウブな感じのシーンが一回きり。でもここがいい。
結婚式が開催されている場ということで、2人とも上下白で統一された服装が背後の緑に映えるし、流れる楽曲も古いハリウッド映画のようで気品を感じる。
いうたらまだ「好き」どころか2人だけの時間すらないのに「ちょっと、いきなりこの2人結婚するんすか?」みたいな絵面。
差し出されたJomの手首にYaiの旦那が紐をくくりつける所作は、引きのアングルだと結婚指輪を指にはめているみたいでした。
部屋に戻って手首の紐を見つめながら膝を抱えるJomさんの仕草がまた愛らしい。
とまぁ、Yaiの旦那との恋のお話はJom君と旦那の胸の中で静かに育っているんですという感じの中、物語はYaiの旦那と隣家のロバートの旦那を含む舞台設定がなされます。
ロバートの旦那の奥様がJom君の妹に似ていたり、ロバートの旦那の第二夫人はJom君から彼氏を奪った憎き女に似ていたり、なんならJom君をふったもっさりとした感じの年上彼氏も登場したりと、Jom君の周辺にいた人物が100年前にも揃いぶみ。
いわゆる前世的な表現なのか?Jom君のタイムスリップに大きな関係のある事なのか?
JomとYaiが見ている「夢」につぐ新たな謎が加わりました。
一話でJom君の妹がなにか重大な事を言おうとしていたのも地味に気になる。
大人しそうな印象なのに意外に素直に謝らないJom君のせいで、クビになりかけたミンの怒りとか、お話の展開にまるで関係はないけれど展開するうえでの潤滑油であり世界観の構築に一役かってる使用人同士の軽口なども面白く、一時間というドラマにしては長めの尺が気にならない。
元カレと同じ顔した男が駆け落ちしようとする様を目撃した使用人。
さてどうする?という展開で待て次号!