海辺の街での駆け落ちから戻ったPatとPran。
本編ラストから少し時間を巻き戻し、本作はステルス交際中の2人の学生生活を描きます。
OurSkyy2『Bad Buddy+α』編の感想を
世間的には「別れた」事になってる2人は、キャンパス内ではイチャつき禁止。
工学部VS建築学部のイザコザの、深い部分は解消されているものの、じゃれあいみたいな意地の張り合いはまだ続く。
今回火種となったのは、工学部と建築学部の主催する舞台のハコがかち合ってしまった事。
学部のボスのメンツがかかっているために、PranもPatも「どうぞどうぞそちらが使ってくださいな」とはなかなか言えず、ギリギリの折衝(というの名のいちゃつきあい)が交わされるのが序盤戦。
結局はPatさんがPranに折れて建築学部が会場を使う事になったものの、ここで思いもよらない問題が巻きおこる。
Pranさんが上演予定の舞台は原作つき。(ちなみに工学部が上演する予定だったのは白雪姫。姫は誰?というか小人7人はだれになるの?^^)
担当教員は「上演するには原作者の許可を取りなさい」と、一般常識的には当然の、しかし学生の学内公演に適用するには、やりすぎ感のあるミッションを課す。
もちろん計画立案キッチリさんのPran青年は、公演許可についてすでに原作者にコンタクト済。
だがしかし原作者はメールの返事が遅い人で、いまだ許可をもらえていない。
PatさんにもそそのかされたPranさんは許諾を得るため原作者の住むチェンマイ地方へと旅立った。なんとバスで^^;
空路だと一時間とちょいで着くチャンマイですが、バスだと9時間強(電車だと12時間以上ということです)。
タイムリミットは一週間だ、と言われてるのに悠長な事をしていていいのだろうか?
と余計な心配をしている間にPranさんはチェンマイへ。
そこからは拾ったタクシーで原作者のいる村へと向かうものの……。
「こっから先へは行けません」
と途中下車を余儀なくされる。
途方にくれるPranさん。そこに一台のいかつい車が通りかかった。
「村まで乗せてあげましょか?」と声をかけてきたのは近隣を警護する森林警備のレンジャー隊員のYodさん。
Yodさんに案内されてBad BuddyのPranさんは、Pha Pun daoの村へと足を踏み入れて、A tale of thousand starsの隊長と出会う。
ということでマルチバース作品の次は制作陣が一緒の作品の融合、いわゆるBLユニバース作品になりました。
おそらく両作品あわせて4部構成となるのでしょうが、その第一部はほぼ Bad Buddyの世界観に終始して、主要学生キャスト総出演の同窓会感にあふれる特別編のお手本のような回となりました。
Vice VersaのJimmy、My school Presidentの軍師に、新旧Chinzhilaメンバーが、Pranグループ、Patグループ共に含まれていた事にも改めて気づいて、この作品を踏み台に飛躍のチャンスの掴んだ役者も多かった事を感じます。
一部のラストで2つの世界が融合してからは、Tian、隊長、Pat,Pranと、主役キャスト4人のみでほぼほぼストーリーが進んでく贅沢仕様。
二部からは「舞台を上演するためTianと隊長の両方に使用許諾を取りつけ」ようと右往左往するPran(とPat)をコミカルに描きながら、Tianが再赴任してきて以降の村を紹介していく。
Tianおぼっちゃまが慣れた手つきで料理をしたり、すっかり小学校の先生然としている姿には、しばらく合ってない友人の順調な近況報告を受けたような気分になりました。
作品の融合という事で、A tale of thousand starsの印象深いシーンをPatとPranが再現したり、Patさんが「建物の耐久性能を試してみたい」という大義名分のもとプロレスに持ち込んだりするサービスエピソードも満載です。
まぁ……。
その村でプロレスやっちゃうと多数のレフェリー、リングの周りに湧いてくんだぞ?
という事を伝えてあげたい気もしましたが^^
全編通しておおむね明るいトーンの二部ですが「隊長が両親に会おうとしない」事に
Tianが不満を募らせている事も同時に描かれていく。
ステルスで交際を続けていこうと決断しちゃったPatとPranには、2人の関係を揺るがすような大きな障害は(このタイミングでは)存在しない。
かたやTianは再赴任してから年単位で村で過ごして、隊長との関係をもう一歩前に進めたい。なのに隊長はそれを渋ってる。
その理由はなぜなのか。そしてTianと隊長が抱える(対処に失敗すると関係の破綻に結びつく)問題はどこに着地していくのか。
PranとPatのお話として始まりましたが(おそらく)4部構成のこの物語の核たる部分は、Tianと隊長の葛藤とその決断になるのかな?
と思いつつの……。
待て次号!