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The Gifted Graduation 第三話「Pangの青さはいまだ健在」の巻

「そっち側に行くんだろうな」

という展開をここまで巧妙に避けつづけて、ちょっ早な展開でシーズン1からの流れに一旦区切りをつけてしまった

The Gifted Graduation第三話の感想を

第二話↓↓↓

rukacchii.hatenablog.com

 
 
 
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Timeさんにつきまとってる風紀委員の痩せてる子・Thirdさん。

仕事熱心な彼は仲間を連れて夜の学校を巡回してまわる。

「警備員なんてどいつもこいつも妖精さん。働きゃしないし給料の無駄だ(大幅な意訳)」

と吐き捨てながら屋上への階段を登っていくと、なにやら上から物音が。

「お化けなんじゃ?」

サッサッと逃げるお供の者たち。

Thirdさんも「そんなわけない」と言いつつも、結局は脱兎のごとく立ち去った。

こうしてGifted御一行様のミッションが風紀委員に摘発される事態は無事、回避。

謎の装置を取り付けるミッションを敢行するのは、Ohm、Phun、Wave。

 

この3人が共にミッションを敢行するのはセカンドシーズンにして初めてではないでしょうか?。

道路の測量に使うような鉄の柱を運ぶOhmとPhun

2人の「えっさ、よっさ」って掛け声が聞こえてきそうな歩き方が、ゲームっぽいピコピコした曲と相まってコミカルなトーンをかもしています。

この鉄の柱、結構な重量があるっぽくて「Monに持ってもらえばよかったのに」とOhmはごねる 。

対するPhun「女性に持ってくれなんて言えないだろ?」と彼女を気づかうような事を言う。

 

もしかするとPhunのMonへのこの気遣いは後の展開への伏線だろうか?

と3話の結末を見た後感じたのでした。

 

この鉄柱に付属した装置は、どうやらWifiルーターのような物。

ネットを使ってデジタル機器に干渉できるWaveさんが、もてる力を最大限発揮できるようにと設置された模様です。

作戦は明後日。

このルーターも明日起動させる予定だったのです。

が!

 

これは作戦の人選ミスでしょう。

Ohmはうっかり機械に水をかけてしまうし、ちゃんと動くか確認しようと、うっかりボタンを押してしまう。

そしてこのルーターは再起動するだけのバッテリーがない。

スマホが命の現代っ子達が集まる高校で、これまでも回線速度をあげようとルーターを持ち込んだヤツは何度もいたが、そのたびあっというまに学校側に探知されてる。

つまりこの子も早晩、学校側に発見、撤去されてしまう可能性が高い。

 

足手まとい。

という言葉はOhmのためにある^^;

にもかかわらず、彼は懲りない。

「回線をあげてくれたやつ、神」

と校内で自分たちの行為が称賛されている事に気を良くしてしまう。

かっての相方のPangが記憶と一緒にユーモアの感覚も忘れて落ち着いたリーダーになった事もあり、シーズン3の前半3話はOhmのおちゃらけキャラっぷりが際立ってますね。

 

担任が長期不在で放置状態の部室みたくなってるGiftedクラスに、うっかり能力に目覚めちゃったTimeが「明日のクラス分け試験のために」とやってくる。

 

ここで彼の能力の詳細が。

相手や物の場所を特定する能力、とでもいいましょうかね。

特定の人物(や物)が現時点でどこにいるのか特定できます。

くわえて副作用は(現時点までのところ)頭痛のみ。

瞬間移動の力を擁する足手まとい^^;Ohmさんとタッグを組ませたら007も真っ青の凄腕諜報員コンビになるんじゃないかでしょうか。

 

さて。

クラス分け試験の当日が来て、Giftedの作戦も本番を迎える。

この日のために設置したWifiルーターも絶好調……だったのですが、敵もさるもの(そりゃ大人だし)テスト中はネット回線を一斉遮断するという、まぁ学校の試験対策としては当たり前の処置に出る。

 

「もう1本建てときゃ良かった」

「学校中妨害されるから無駄だ」

「だから上手くいかないって言ったんだ!」

 

ルーター設置ミッションを敢行し、そしてしくじった3人が責任のなすり合いで険悪な空気が漂い始めた時。

リーダーが「妨害電波を発している機械を怖せば、いいじゃないか」と彼らをたしなめる。

でもその機械。一体どこにあんだよ?

 

こうして、クラス分け試験目前で緊張してるTimeさんが作戦に強引に巻き込まれる事になる。

勧誘はボス自ら、男子トイレで小用を足す無防備な瞬間に行われた。

 

顔見てたのに「なに、見てんだよ!」と大騒ぎするTimeさん。

急いで閉めるジッパーに、アレを挟んでしまわないか。

男子的に少しハラハラしましたね^^;

今回に限らずタイドラマって、故意だったり偶然だったりの差はあるものの「男子トイレで遭遇」という展開が多い。

まさか校舎にトイレが一つ。という事もないと思うんですけどね^^;

 

後ろからユサユサして床もズボンもビチャビチャにさせちゃうぞ、と脅されたのか?^^;

Timeは妨害電波を出す機械を探り当てる作戦に巻き込まれる。

 

新入生を有無を言わさず巻き込んで、試験とGiftedの作戦が実行された。

所詮は高校生が作る作戦なので、色々と穴だらけだったりするわけですが^^;

主人公に都合のいい展開を「超能力を使ってました」という理由で正当化できるのが、この作品の強み。

今回も「そんな簡単に試験中に抜け出せるわけないだろう?」と思った後に、Pangが既に能力を使ってたから上手く切りぬけられたんですよ、と種明かし。

小さい違和感を逐一潰していく事で「大人相手に子供が対等に渡り合う」という展開の説得力が(一応は)保たれてます。

 

しかしTimeは最終的にはPangの指示を無視して作戦を放棄。

Timeの価値観からすると当然の行動で、展開としての驚きはあるけど納得感のある流れ。ここにさりげなくGraceも絡めてきて、彼女の性格のおかげでブツの居場所が特定される流れも彼女の性格を印象づける良い展開。

 

彼らの初めての弟子Timeの反抗期で、Giftedの作戦はここでまたしても失敗に終わるかと思いきや、奇跡が起きてネットの回線が復活する。

 

この作戦、ようはGiftedを特定するために流すオーディオファイルのデジタル版をWaveが消して物理ファイルはOhmが奪い去る。

そして、たった一つGifted側に残ったファイルを盾に自分たちの主張を突きつける。

という……。

文章にしてみると捻りがないというか^^;

いかにも高校生が思いつきそうな単純な作戦。

このまんま「高校生が自分たちの権利のために超能力を使って大人相手に立ち向かう」系の話として続けて、最後まで見応えのあるドラマにするのは難しいんじゃないかな〜。

と感じる展開だったのです。

 

しかし、さすがというか意外というか。

そんな単純な展開にはどうやらならない感触です。

というのも音声ファイルと引き換えにPangが突きつけた条件は

「生徒の能力に応じて許されていた特権を全て取り消し、全ての学生に同等の権利を保証する」事。

学校のコアの価値観を全否定する条件なのに、校長はあっさり「取り消そう」と言い全生徒にその旨伝える。

 

こうしてシーズン1の後半から続いてきた

「能力に応じた特権が与えられる社会は是なのか?能力に関わらず人は平等に扱われるべきじゃないのか?」

 という問いへの仮説。

そしてそれに基づく実験が始まった、ように思えます。
つまり
「おっしゃる通りに能力に関わらず皆さんを平等に扱いましょう。はたしてその世界は本当に幸せでしょうか?皆さんその状態に満足できるでしょうか?」

と。

校長は(おそらく)そんな事をしても、誰もが自分らしく幸せでいられる世界など来ないと思っている。

彼らの方から元に戻して欲しいと言ってくると思ってる節もある。

でもPangはなぜ校長があっさりと自分の条件を呑んだのか、その裏まで読めないでいる(まぁまだ高校生ですし)。

だから彼は思わず微笑んでしまうんですよね。

「今度は勝った」と。

この青さが可愛いとも思うし、いいヤツだなぁと思うし、甘いなぁとも思います^^

 

ま。そんなわけでPang達は一応の勝利を手に入れて喜びに浸るのでありました。

からして秀でた能力を持っている彼らが、共通の強い敵を失った今、結束を保てるのか、互いに足の引っ張り合いを始めるのか。

 

なんならこれまでの数話。

和気あいあいであるかの様に描かれていたGifted達の描写が、どれもこれもこの先の展開の伏線なんじゃないか?

とワクワクしてきたところで、待て次号!

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