2019年。
全然無風じゃありませんでしたね^^;
新人さんのご紹介と状況の説明にまるっと一話を費やして、さぁいよいよ人気恐竜たち大集合のお時間です!
となったところからの
The Gifted Graduation第二話。その感想を
第一話↓↓↓
盛大にネタバレしつつ進みます。 まぁいつものことですね^^
すっかり荒れ果てた教室にGiftedの面々が続々と集結。
Waveさんがどっかから入手したカセットテープをデッキにセット。
現代っ子のWaveさんは知らないんでしょう。
カセットにはね。
裏と、表が、あるんだよ。
ドヤってカシャってカセットを入れたはいいものの、タイ民謡が部屋に流れて笑いを誘う。
慌てるWaveさんはカセットを入れ替え、再び再生。
彼らを潜在能力に目覚めさせたあのスピーチが部屋に流れて一同思わず感慨にひたる(ええ。ボクもひたりましたよ)。
がしかし。
部屋の片隅から叫び声が聞こえてきて一同驚く。
特権上等、優越感満載の一年生Timeが部屋に忍び込んでいて、しかもスピーチに反応してしまったのだ。
と、ここまでは一話のラストまでのお話。
2話冒頭は、オリジナルメンバーの再紹介をPhun様が演奏する美しいピアノの曲にあわせてやった後、一話のラストに戻っていく。
眠らなくても全然平気!のKornさんが「the lonely」というニックネームで呼ばれているのが切ないですね^^
呼んでるMonさんは強靭な肉体を持った代わりに「人を凶暴化する体液を分泌しちゃう」という鬼畜設定な副作用に悩まされていたわけですが定期的に注射を打つことで抑え込んでいるようです。
ClairとPhunはしっかりとした絆を結んでいるし、Ohmは能力を悪用、フル活用してピエロとして校内をお騒がせまくってる。
Waveさんはなぜかアナログ時計をいじってる。
オリジナルメンバーの現在の姿が紹介されていくにつれ、気になってしまうのは
「Namtarnはどうなったんだ?」
という疑問。
一説によると中の人が「留学中」ということで、今回は登場しない(予定の)Namtarnさん。
無印では堂々イケてないグループのヒロインを張ってた重要な役なので、一言も触れずに押し通すのは無理がある。
体が弱いという設定なので「親が連れて帰りました」とか「病気でなくなりました」という理由をつけられなくもないですが、それでは作り手も視聴者も盛り上がらない。
この「Namtarnはどうなったんだ?」という疑問とその答えを通して、無風だと思われた2019年にどんな事が起こったのかを紐解いていく。
並行して、というか絡みあいながら期せずしてGiftedになっちゃったTimeの能力開発という現在の物語が進んでいったのが2話でした。
うっかり能力を開発されちゃったTime君は翌日Ohm達上級生に拉致される。
「おめでとう君は能力に目覚めちゃったんだよ。でもそのまんまじゃ能力を深堀りできないからさ。僕たちが君を特訓するよ!」
と、悪いお兄さん達の口車にのせられて極秘の特訓に励む日々。
Pangと真っ向勝負するかのように予告では描写されてたTimeさんが、Giftedの新人として自分の能力を探っていく展開になるのは嬉しい誤算。
無印の(特に序盤の)面白さでもあった「この人はどんな能力に目覚めたんだろう?」という部分を今回でも再利用するためのニューカマー起用だったのかもしれませんね。
かくして旧Giftedの面々とつるむようになったTimeさんに目をつけたのが風紀委員の痩せてる子(名前はど忘れ。My teeでMorkの弟役をやっていた方)。
「線の細さ」に7:3分けが加味されて、神経質そうな印象を醸し出してます。
この痩せてる君が
「お前がつるんでるあいつら、ワルなんだぜ?昨年校内で起こった爆破事件も奴らの仕業だ」
と吹き込んだ。
そういや、奴らいつもコソコソ何事かを企んでいるな。
と、Timeさんは疑心暗鬼にさいなまれた。
さりげなく「奴らがそんな事をしたのはGiftedプログラムを潰すためなんだぜ?」と特権意識の強いTime君の自尊心を刺激するあたりに、痩せてる君のイヤラシさがでています。
ちなみにこの爆破事件。
2018年の年度末に開催されたGiftedプログラムの報告会での出来事とありまして、
一瞬、無印の最終回の事なんかな?
と思いましたが違いますね。
あれで完敗を喫して、記憶なくして、記憶戻って、その後の出来事。
という流れのようです。
となりますと、記憶喪失期間は思ったよりも長くない。
せいぜい数ヶ月という感じでしょうか。
Mr Pom、仕事のツメが甘いっす^^;
「Oishiチャバグリで良い兄貴づらしてるくせに、お前らホントはテロリストなんだろ!先生に言いつけてやる!」
と、優等生の伝家の宝刀を抜くTimeに、Pangの手が静かに伸びていく。
やるのか?やっちゃうのか?と、思わずドキドキしますね〜。
メンバー全員がかたずを呑んで見守る中、
「ここでやってしまったら、校長と同じになってしまうから」
とPangは結局力を使わない。
この善良さは人として良い資質なんですが、明かされた2019年の真相を見ても、これが彼らGiftedを苦境に陥れているようにも感じられます。
Timeは有言実行で先生に告げ口をしたものの取り合ってくれない。
がしかし彼のタレコミがきっかけで、Mr Pomは仕事のツメが甘かった事に感づいて(遅い)Pangに接触する。
Pangの記憶が戻っている事を知ったPomは「爆破事件の首謀者は彼だ」と思いこむ。
「今度はなにを企んでいる」と彼を叱責。
その流れで「Namtarnはあやうく死ぬとこだったんだぞ!」 という言葉で出てきまして「つまり生きているんだね」とホッと胸を撫で下ろしたのでありました。
Namtarnさんは記憶が戻った後のPang達と活動を続けるものの、爆破事件を防ごうとして負傷、その結果として実家に連れ戻される。
実家に連れ戻される正当な理由がつけられた事で退場の理由に強い説得力が出ると同時に「戦いの結果、仲間を失う」という経験によって、残ったメンバーの結束力が強くなった事も描写しています。
この退場の仕方だと再入場も可能なので、最終決戦にほんの数分だけ出演してクライマックスを盛り上げる余地も残されています。
とてもスマートな扱い方だと思いました。
そうこうするウチに、TimeはオリジナルのGifted一味が悪巧みをしている様子を夢に見る。
「おぉ!開花しましたね!しかも絵的に映えて役にも立ちそうな能力ね」
と思ったのはボクだけじゃないでしょう^^
夢に見た場所に駆けつけるTime。
既にその場所では火災発生。
消し止めようとするTimeにPang達が加勢。
火事はPang達とは別の学生が仕掛けたもので、Pang達はその現場を取り押さえようと画策していたのでした、という事実が明かされる。
この別のグループこそが爆破事件の首謀者で「Anti Gifted」を名乗ってる。
面白いなと思ったのは、この別グループの成り立ち方。
初戦でWaveと2人で戦いを挑んで、校長相手に完敗を喫したPang。
今度はまずGiftedのメンバーを説得して彼ら全員の協力を勝ち取った。
Pangはさらに協力者を増やそうと一般の生徒達に接触した。
だがしかし。
事実を知った一般人は「諸悪の根源はGiftedじゃん!」といきり立ち、より過激な姿勢を取るように。
最終的には両者は決裂に至ったのでした。
いうならば理想を掲げた学生運動の中で、一部「武力も辞さず」と主張する過激派が現れ分派として独立した、みたいな感じの展開。
元々からして、この作品は
「能力に応じた特権が与えられる社会は是なのか?能力に関わらず人は平等に扱われるべきじゃないのか?」
という一般社会でもしばしば議論にのぼるテーマを抱えていました。
しかも最も傑出した能力を持った人物(Pang)が先頭に立って。
いわば能力のある人達が、理想のために行った上からの革命運動が無印後半からの展開だったわけですが、今回、なにも持たないThe Anti Giftedという団体が登場して、物語には下からの革命運動も加わることになりました。
余談ですが。
作戦の間中、お父さんがピクニックで被るようなダサい帽子姿のWaveに微苦笑。
彼は現在、爆破事件のせいで学校の回線速度を下げられてしまい能力半減中。
乾いた笑いを提供する人になりかかってます^^;
求めている物は同じなのに手法が違うAntiが物語をどうかき乱していくのか。
そもそもPang達は何をしようとしてるのか?
期待をさせつつ、待て次号!