容姿はまるで変わらないのに性格とそれに伴う表情やら仕草やらがあまりにも違いすぎるから、実の母と古くからの友人に相次いでなりすましがバレるBlackとWhite。
続いて一味のボス?サポート役?のGumpaさんもはるか昔にWhiteのなりすましに気づいてた事をしれっと告白。
「親や長い友人はともかくとして、彼もとなるのはちょいとご都合主義すぎませんかね?」と思った次の瞬間
「(射撃の練習で)腕を触った時、素人の手だと気がついた」
と説得力ある補強が入り、うがった見方をする僕のような視聴者を瞬殺^^;
というわけでWhiteのなりすましに気づかなかったのは、毎日つるんでて一番異変に気づいても良さそうな迂闊なSean,Gram、Yokの3人という事になりました。
Not Me。第12話の感想を
くんずほぐれつの肌色プロレスを戦った相手と、いきなりボコってきた相手がようやく別人だと気づいたSeanさん。
ボコってきた方に手錠をかけて、仕返しとばかりにボコり返して「アイツはどこだ?」と詰問する。弟を自分と同じ危地に招き入れたくないBlackさんは、どのみちSeanがWhiteを見つけてしまうことはわかっていて事前にWhiteさんに接触。
「俺たちとは関わらず元の世界に戻るように」と釘を刺す。
そもそも感情表現が乏しいうえに、基本お怒りになっている事の多いBlackさんにしては珍しく懇願口調というか……。ようやく愛情の持ち合わせがまだあることが垣間見えるエピソード。
視聴者だけじゃなくWhiteにとっても「兄が僕にお願いしてる」事は驚くべき事なのが2人のここまでの力関係を感じさせつつも、すこし可笑しみを感じさせる。
兄には珍しいお願いモードに、当初こそ「Seanとはもう合わない」とメガネ着用で元の自分に戻ろうとするWhiteさん。だが追いすがるSeanさんの情熱にあっけなく陥落。
ついでにいまだ自分の正体を知らずにいるGramとYokにも「実は双子で成りすましてました」と告白し、彼は再び居場所を取り戻したのでした。
全員揃うのはGumpaさんのボロトレーラーでの作戦会議。必然眉間にシワが寄っている事の多いこのメンバー。もしかしたら初めての、ヌケ感のある空の下含むものもなく笑いあう一同という行く先に希望を感じさせる温かみある展開で幕を閉じました。
個人的にはWhiteさんが再び仲間の元に戻れて良かったねと感じる一方、Black兄さんは自分の居場所も弟に取られてしまう事になるんだなぁと思えてしまって兄さんへの哀れみをより強く感じます。
口ぶりにもう生きて戻らない感も漂ってるのでなおのこと、おいしいところはすべて弟に譲ってしまって、彼女もGramに譲ってしまって(おとなしく身を引いて)兄さんには生きてて楽しい事はあったんだろうか?あるんだろうか?
と虚しさを感じてしまいます。
WhiteさんがWhiteさんとしてSeanにも仲間にも受け入れられる(そしてBlack兄さんは静かに彼らから離れていく)という比較的明るく前向きな展開の裏側で、Yokさんの年上の彼氏UNARさんが「君の父さんを撃ったのは俺だ」とSeanさんに衝撃の告白。
怒りの収まらないSeanさんが「死んで詫びろ」と銃を突きつける。
どっちが良いの悪いのと簡単には答えの出しづらいエピソードがほぼ同じメンツで繰り広げられ、ピュアな善(白)もピュアな悪(黒)もなく、人というのは時々でその中間を行ったり来たりするものなんだなぁという……。
前回のエピソードでTodを見ていて感じた事をこのエピソードでも感じます。
彼らが諸悪の根源のように思っているタウィーさんもピュアな「悪」ではないはずで、だからこそ、そのあたりに想いがおよぶ(例えばYokの母だったり、双子の母だったり)人のタウィーの評価がBlack達とは違ってくる。
残り2話でそのあたりをもう少し深く掘っていくのか、気になりつつの……。
待て次号!