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なんと今回は久しぶりに目次があります
雨降って地固まるという言葉の通り。
雨宿りした廃バスの中で、TINEはSarawatのおっきな愛を再確認。
なにかとちょっかいを出してきたMilも、2人の(というかSarawatの)愛の強さについに白旗を掲げることになる。
兄貴を追い出し、恋敵を追い払い。
Sarawat!ついに念願のTINEを独占できる日がやってきて、この世の春を謳歌する準備は、さぁ整った。
合宿を終え、仲良く一緒にシャワールームへ。
「シャワー以上のことがしたいくせに」と言うTINEと(おそらく)じゃれあう最中に、まさかのSarawatさんサイドから不穏な煙が立ち上がる。
「元気にしてた?会いたいな。しかめっつら君」
高校時代の友人、PamからのメッセージがSarawatのスマホにポップアップ。
待受に設定されたTineの顔をでかでかと遮り
「これから彼女がガッツリTINEの邪魔をします」
という事を的確に伝えるビジュアライズ化の見事さで、ここに華麗にラスボスが舞台にあがってきました。
というか彼女はたぶん、ラスボスというより、TINEを「もらうだけの人」から「与える人」に成長させて不安定な2人の関係を安定軌道に乗せる恩人になるんじゃないか。
と個人的には予想してます。
そのあたりは後半に書きました。
2gether The Series12話の感想を
第11話の感想は↓↓↓
Sarawat率いるCtr+Sがライブコンペ(というのでしょうか)に参加するため練習をする中、Sarawat高校時代の友人であるPamが大学を訪れる。
彼女は医学部を中退し、代わりに音楽部に入り直す気のようで、入学試験対策としてSarawatを頼ってきたのだ。
高校時代にこんな可愛い友人がいた事。
しかも彼女にギターを教えていた事を始めて知ったTINEさん。
Sarawatが渋りはしたものの結局ギターを教えることを承諾したので、TINEは不安を募らせる。
彼女のインスタをチェックして「どうも自分と類似点が多いよな」と感じたTINE。
一味の入れ知恵もあり「SarawatはPamの事が実は好きで、オレに彼女の影を見てるだけなんじゃないか?」
と、さらに不安を増幅させていく。
かってSarawatにギターを教えてもらった部室で、今はPamとSarawatが一緒にギターの練習をしてる。
寂しさとPamへの対抗心から、
「最近一緒に動画を撮影してないし、今から一緒に演奏しよ」と提案をするも「夜も遅いし、今度にしよう」
と返される。
寂しさに飲まれそうなTineはひと晩中Scrubbの曲を聞いて過ごす。
「哀しい時でもScrubbの曲を聞くと、気持ちが安らぐんだ」
この夜。
Tineの気持ちが安らいだようには見えませんでしたね。
心配のしすぎ(と寝不足)で絶賛体調不良のTINEさん。
ついにたまらずSarawatを抱きしめて「Pamが初恋の人なんだろ?」と問いただす。
ここでごまかさず「初恋の人だけど、彼女にはなにも言ってない。お前に感じた気持ちと彼女へ感じていた物は違うから」と正直に答えるSarawat。
がしかし、この時点で完全に不信感の塊になってるTINE。
「関係を壊したくなかっただけだろ。そしてオレは彼女の影なんだ」
「誰がそんな馬鹿げた事をふきこんだんだか」
「だって。彼女とオレはたくさん共通点がある」
「お前とPamが?全然似てないよ」
「彼女のインスタを見たんだ」
さてここでTINEさんがあげた2人の類似点がいかに勘違いかを一つ一つみてみましょう。
Q.彼女もブルー・ハワイが好き
A.コーヒーが好きだけど売り切れてただけ。
そんなコーヒーショップあるのか?という疑問はマイペンライでお願いします。
Q.ギターを演奏するのが好きだ。
A.彼女は確かにね。でもお前はオレに近づくためにギターやりだしただけでしょ?
Q.Scrubbが好きだ
A.彼女はいろんなバンドのファン。コンサートにはManが引っ張ってきただけ。
ばっさんばっさんとTINEの勘違いを斬り伏せた後に、ダメ押しの一撃
「一番の違いは、Pamは他の人のところに行ってしまったけど、お前はオレだけのもの。だろ?」
これですっかり機嫌も体調不良も治ったかと思いきや。
ラスボスはそこまで優しくはなくて、突然の急襲をかけてきて「少しでいいから歌の試験について話をしたい」とSarawatを呼び止める。
当然これは試験の話などではなくて「友達だと思っていた人(Sarawat)がとても大切な人だと気がついた。だから元のような2人に戻りたい」
という、ある意味復縁を迫るものでした。
SarawatにすがるPam。
その姿をタイミング悪く見てしまったTineさんは、すでにこの時点で半泣きモード。
そそくさとその場を立ち去ると、階段の壁をドンっと叩いて「なんでだよ!」と大号泣。
バックでかかるScrubbの曲のハマり具合もありまして、つい涙ぐんでしまう切ないシーンになっていました。
「なんでだよ」だけなので真意の程は分かりませんけど。
男子的には「彼を取られちゃいそうで辛い、哀しい」もありますけれど、それよりもたかだか恋愛でボロボロになっちゃう自分が嫌い、情けない。
という心理はあるよな。と思いました。
TharnTypeのTypeさんも同じ症状にかかってましたね。
すがりついてきたPamを無下に拒否できないのもSarawatの美点というか。
今は気持ちはないとはいえ、初恋の人を粗雑に扱えないだろな。
ここで乱暴にふりほどいちゃう人だったら、TINEをこんなにおっきな愛で包み込めないよな(次回ふりほどいたりして^^;)。
しかめっつら君は、好意を抱いた相手のために自分をとことん差し出せる人だしな。
だからこそ思ってしまうんですよね。
Sarawat、不憫すぎるだろ?
この話は結局主役がTINEだし。
切なそうにしてたり、号泣しちゃったりする姿を見るとついつい「TINEかわいそうだな」と思うように作ってあるし。
それでいいんですけれど。
でもSarawatはホントもーずっと。
付き合う前も、付き合ってからもTINEの事を想って、TINE第一で行動してる。
自分に気がないと判っていたのにフェイク彼氏をOKしたし。
ギターもちゃんと教えてあげたし。
晴れの舞台にキレイな姿でいてもらうため専属メイクも買って出たし^^;
「フェイクはもういい」と言われたらあっさり自分が身を退くし。
TINEが不安そうなら毎回必ず「言いたいことがあったらハッキリ言って」と気を使い、
調子悪そうにしてたらライブの練習もぶっちぎる。
自分の人生まるっと使ってTINEの事だけを考えてるのに。
何度、彼の気持ちを疑うのかな?
ただ仲良さそうに話してた、というだけで。
ただ好きな人に向けた高校時代の動画を見つけただけで。
ただの初恋の人が現れて復縁を迫ったというだけで。
(ま、今回は演出上の盛り上がりのためにそう見せてるんで、TINEだけを攻めるのは筋違いではあるけれど)
そのたんび勝手に悶々として、勝手に凹んだり怒ったり。
そのたんびにそれは誤解だよ。オレはTINEの事だけを思っているよと、弁明させられる。
どんだけ与えても、どんだけ尽くしても、些細なことで自分の気持ちを疑う人に、一体どこまで愛情を注ぎ続けられるんだろう?
今、Sarawatは長年の片恋で蓄えた貯金がたんまりあって、それをホント湯水のように惜しげなくTINEへ注いでるけど。
気持ちを差し出すだけでも嬉しいと思える時期は、そんなに長くない。
このまま与える一方だったら、無尽蔵に思えるSarawatの愛情もいつかは枯れてなくなってしまう。
少し前に
「愛は植物のような物。水と栄養を与えないとちゃんと育ってはくれないもの」
と言ってたタイドラマ(WhyRU)がありましたけど。
お互いが自分のなにかを「水」として「栄養」として注いでいかないと続いていかないんじゃないのかな。
でもTINEはなにも与えない。
TINEは最初から最後までほとんど「自分のため」に動いてる。
Sarawatの隣で、彼が一人せっせと水と養分を与えるのを見て微笑んでるだけ。
それだけじゃない。
せっせと大きな木に育てようとしてるSarawatに「俺たち10年も続くのかな?」と笑って言っちゃったりもする。
あれはちっさい傷だけど、一生消えない傷だと思う。
自分はなにも与えないのに、この関係は手放したくない。
だから彼の動向が逐一気にかかる。
彼が水をあげなくなったら、彼が他の木に栄養を与えるようになったら、2人の木はすぐに枯れてしまうから。
なら自分でも水をまけばいいのに、それはしない。
たぶん自分の気持ちに確信が持てなかったから。
どっかで関係を否定したい気持ちも混じってたから。
だから高校時代の親友で初恋の人はラスボスとして立ちふさがる事になったんだと思う(原作とは設定が違うようです)。
本当に自分からSarawatを奪っていけるだけの力を持った人が現れないと、TINEはこの先も「そばにいてくれればいい」というSarawatに甘えて、そばにいるだけだと思う。
そんな状態じゃ、10年どころか半年続くかどうかも微妙。
彼らの木がもっと大きく育つためには、そして物語として締めくくるためには、SarawatだけじゃなくTINEも木に栄養をそそぐようにならないといけない。
「2人がおつきあいをして、一緒の家に住んでます」では不十分で
「2人はお互いを大切に思っていて、自分のことより相手の幸せを考えてます」
まで行かないとラブストーリーとして完結できないと思う。
Pamは今は恋敵のような感じで登場してるけど、Sarawatの親友でもある。
本当に親友だったら「もらうだけでなにも返してくれない人」を親友のパートナーとして喜んで受け入れたりしない。
今のTINEじゃ親友Pamの承認を得られるレベルに達していないし、それじゃドラマとしてもキレイに着地できない。
TINEが、Sarawatになにかを与えられる人間になって、ようやく彼女は2人のサポーターになるんでは?
と思います。
正直TINEにはSarawatと同じ熱量の想いはまだないのかもしれない。
それでも号泣を止められないほどSarawatの事が気にかかるなら。
2人の木を枯らしたくないとTINEが思っているんだったら。
とりあえずSarawatをギュッとハグして「オレもお前を愛してる」って言ってあげて欲しいとボクは思うよ。
それに絵的に美しいキスシーンがあれば最高かな。
待て次号!
2020.10.30.追記
タイBLとして爆発的なヒットを記録した2gether。
その原作小説が日本語訳にて発売されました。
ドラマとの違い、映像作品では描ききれない内面描写など比較してみるのも面白いのではないでしょうか?^^
ちょっと言及したWhyRUの該当シーンはこちらにもう少し詳しく書きました。