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感想だけをさっさと読みたいという方は目次からどうぞ。
コロナの影響
2020年1月〜4月にかけて、世界的に新型コロナウィルスが大流行して、外出が自粛されたり、営業が自粛されたり。人が集まるので撮影自粛されたりしていました。
数年後に見た人が「???」とならないように。前提として。
同時期に公開されたEn of loveにも影響がちょいちょいうかがえましたが。
この作品は
- 放送枠は抑えているのに(お金は払っていて)
- メインカップルの片割れSaifahZon組の撮影が終わっていなくて
- 撮影済のFighterTutor組を中心に編集、放送日に間に合わせた
- これは制作陣としては本意ではない
- 状況が改善された後にSaifahZonの撮影を行い、見てもらえるようにする
と甚大な影響を受けているようです。
5月28日現在、LINETVで公開されている作品が上の5で提示されている再撮影済のバージョンなのか。
リアルタイムで見ていないのでハッキリとした事は言えませんが。
リゾート編が始まった9話からは11話まで、ほとんどがTutorとFighterのストーリーのみ。サブカプはまるっとなし。メインカップルのSaifahZonも毎回5分程しか出てきてない。
という事を考えると「これは不本意なバージョンなんだろな」
と思っています。
自分の意図した形とは違うものを出さざるを得ない、というのは制作者として忸怩(じくじ)たるものがあると思うし、気の毒に感じる反面……。
一視聴者としての印象をいうなら。
FighterとTutorのストーリーだけで勝負せざるをえなくなった9話以降、物語に引き込む力はかなり増したんじゃないのかな?
と感じます。
リゾート編の開放感から一転、2人に立ちはだかる危機。
苦悩し、拒絶し、言い争うTutorとFighterのやりとりが、ほぼ途切れる事なく投下されて、2人へのシンクロ率が高いまんま維持される。
2人の喜び、哀しみ、憤りと、自分の感情がストレートにつながってるような状態なので、当然自分ごとのように嬉しかったり、苦しかったりする。
(前回書いた開放感の正体も、もしかしたらその辺にあるのかも)
当然、物語の先も気にかかる。
序盤同様のマルチプロット方式では、現状のバージョンが持っている主人公たちとの一体感は生み出せなかったんでは?
と感じています。
ちなみに現状では割を食った状態に見えるSaifahZonパートですが。
これも割とイイ!
わずか5分程度。毎回ベッド周辺でおしゃべりしてるだけの他愛もないパートなんですが。
2人のテーマ曲となりつつあるこちらの曲。
だん!
こちらの曲のふわふわした感じそのまんまの、ゆるーい日常の一コマがとても心地よい。
「風邪引いたっぽい」「泊まってってよ。ねぇねぇねぇねぇ」とか言ってるだけなのに、なんだかとても愛くるしい。
キュッとハグしてる様子を見てるだけで癒やされる、リラックス効果バツグンのカップルに、この2人はいつのまにか育っていました^^
8話以降、それっぽいことはホントなんにもしないウブな2人。
12話で「海へ行こう」と決めるまでに実際どんな出来事が起こっていたのか。
そのあたり、予定されている再撮影(前述の正規版)で補填されて、2人の癒やし効果がアップすると嬉しいかな。
というわけで。
WHY R U the series。第11話〜12話の感想を
9話、10話の感想は↓↓↓
クラビ旅行で気持ちを確かめあったFighterとTutor。
その開放感がアダとなった。
Fighterのお家で勉強中でも、気づけば別のお勉強になりかかってる。
別のお勉強が始まっちゃっても僕たちは誰も止めないんですけどね。
居住まいを正して、お勉強の様子を見守らせていただくだけなんですけどね。
が、Fighterダディはそうはいかない。
上にいるのは英語の家庭教師のはずなのに。おかしい。英語はちっとも聞こえてこないが、なにやらキャッキャと楽しそうだ。
と、息子の部屋を覗いてびっくり。
息子と家庭教師がとんでもないことに!
この時点では「見てないふり」を決め込んだダディ。
Tutorさんがバイトするカフェに乗り込んで「息子と別れるように」と言い渡す。
最初は渋っていたTutorさん。
「幾ら欲しいんだね?言ってごらん」という言葉に静かに憤慨。
「家族のためになるというのなら別れます。お金は結構です」
と言って去る。
ミッションコンプリートって感じで、ダディ笑って優雅にカップをかきまぜる。
11話でも12話でもこのダディ。
終始「人の気持ちが判らない」「人の気持ちに寄り添わない」キャラが徹底してる。
「判ってるけど、息子の幸せのためを思って」とかじゃないんですよね。
この人は本気で、自分が幸せだと思い描いてる形以外にも、幸せの形はあるんだ。
という事を判ってないし判ろうともしない。
自分の価値観に凝り固まって、幸せの形は人それぞれという事を受け入れない。
それは、この後に続くカフェオーナーとの会話からも感じ取れます。
Tutorはこうして、Fighterとの関係を終わらせる事を決意する。
絶頂。からの奈落の底へまっさかさまという展開にFighterさんは驚きを隠せない。
「昼ドラみたいな事をやるのは止めてくれ」
「昼ドラですか。先輩、それがどんなものか知ってます?昼ドラにはたくさんの可哀想な人が出てくるんですよ。いい奴もいるのに誰も彼のことを理解してくれない。わかります?ボクは。ボクはそんな風になるのは死んでも嫌です。ボクの気持ちが判りますか?ボクに起こってる事を判ってますか?ボクがどんなに弱い人間か判ってますか?ボクが立ち向かわなくちゃいけない物がなにか。先輩、知ってましたか。誰もボクを判ってない。ただ傷つけるだけで、ボクの気持ちなんてこれっぽちも気にかけないんだ」
もちろん、これでは納得のできないFighterさんは以降も
「理由を聞かせて欲しい。自分に否があるのなら直すから」
とコンタクトを取り続ける。
別れたいわけじゃないTutorさんにとっては、たぶんこれはとても辛くて、なんとか諦めて(ほしくないけど)ほしいので年下の彼氏できちゃった。
と見せつけるけど、それがFighterさんの嫉妬心に大量のガソリンを注いでしまって逆効果。
自宅に押しかけ、そして体に訴えかけようとする。
愛が感じられないとただ痛々しいだけ。
ということがリゾートシーンのそれと比較するとよく判ります。
最後までやったら完全に終わるぞ。
と思っていたら「満足ですか?」という氷のような冷たい言葉と視線。
Fighter先輩は戦意を喪失。我に返る。
泣きながら自分の想いを吐露するFighterさんに、ほだされそうになるのをグッとこらえて!
Tutorは「もう愛してないし、ボクの事を愛してるというなら、二度とボクと関わらないで」と突き放す。
2話に渡って繰り広げられる「別れて」「別れない」「別れてよ」という2人の激しいやりとりは、とても見応えのあるパート。
「あまりプロフェッショナルとしての仕事をした事がない人達」
とDもPも演技コーチも言っていた役者たちが、ここまで熱の入った演技をできるものなのかと驚きました。
切なさに目が潤む素晴らしい熱演。
2人の演技のあまりの気迫に、壁にかけた絵が落ちてきましたね^^;
通常ならカットかけてもう一回やり直すのでしょうけど、それをするのも勿体ない、二度と出てこないパフォーマンスだと判断したんでしょう。
これにてダディの作戦は完全に成功したように思えましたが、ひょんな事でFighterさんは全てがマイダディの作戦だった事を知り、ダディに「オレの人生に口出しすんな」的な事を言う。
SaifahZonに誘われてビーチについて行ったTutor。
一人寂しそうにしていると、目の前に先輩が立っていて。
からの待て次号!