バースデーソングの声の中、一人の少女(Tida)が目隠しをされ、やってくる。
彼女の前に置かれた誕生日のプレゼント。
それは同級生でもある女の子Mind。
Tidaを連れてきた女子高生達は「ケーキづくり」になぞられて、少女の頭に薄力粉を巻き、デコレーションのクリームを塗る。
唖然とした様子のTida。
「どうしてこんな事しているのよ」と近寄って、Mindを見下ろす。
救いの言葉が出てくるのかと思いきや。
彼女は「足りない物があるじゃない」と渡されたナンプラーをMindに注ぐ。
「これまでで一番嬉しいプレゼントだわ」
そう言い放つTidaの顔は笑顔でゆがんだ。
「Who are you」第一話の感想を
予告編をどうぞ。どん!
今日に限らずMindは、Tida率いる女子たちに陰湿なイジメを受けている。
Mindは孤児院で育てられ親がおらず、一方のTidaの親は学校に強い影響力を持っている。そしてなぜかTidaはMindの事が気に入らない。
絵の具ぶちまけたのかというくらい、派手に制服が汚れているので
「ここまでやったら黙って見過ごせるレベルを超えているんじゃ……」
と思いましたが、知ってはいても親が権力者だから誰も止めようとしない、という状況のようです。
当然Mindは孤児院のみんなに、イジメの事は伝えていない。
あまり良いことのないMindの日常で数少ない喜ばしいこと。
それは、バンコクのKwanから定期的に素敵な贈り物が届く事だった。
この日、届いたプレゼントはピンクのパーカー。サイズも自分にピッタリだった。
Nateeは将来を有望視される水泳選手。
この日400メートル自由形の大会でついに金メダルを取った彼は、夜遅く幼馴染の家を訪れる。
あきらかにお金ありそうな家の玄関前で待つNatee。
現れたのはプレゼントと同じピンクのパーカーを着た少女。
明日は日帰りの旅行(遠足?郊外学習)なのに、お母さんの荷造りが大げさだと文句をいい、待っていたNateeへの扱いも若干ぞんざい。
この子、学校と家で随分と態度が違うんだな。
そもそも家ではMeanと呼ばれているので「あ、Mindはチューレンなのか」と
と感じました。
これは地味ですが演出が冴えていまして。
孤児院でもらったパーカーを(受け入れ先の)自宅で着てるように見せる事で、一人の人物に起こった一連の出来事であるかのように描いている。
それでも沸き起こる↑の様な違和感を緩和するため、全然関係のないNateeのシーンをはさみこみ、前のシーンの印象を薄めています。
だから(ボクのような人間は)容易に術中にはまるのです^^
そして、この期待の水泳部員が我らがKristさん。
白く輝く上半身を惜しげもなくさらしています。
若干、体脂肪残ってそうな感じもリアルな水泳選手感をかもしていますよね(ひいき目?)。
Meanと同級生なので、高校生という設定ですが、着てるウェアにはCollegeと書かれているんですよね。
特別枠を与えられている、という事なのでしょうか。
そして郊外学習当日が来て。
Meanはおしゃれなピンクのカーディガンを着て、友達と一緒にバスに乗り込む。
「あ、友達いたんですね。しかも友達の扱いも結構ぞんざいですね。そしてTida達はいませんね。これはクラス単位で行く旅行ではないんですね。部活とかかな?」
とちいさな疑惑がぽこぽこ浮かぶも、まだボクのような人間は、作品の仕掛けに気づかない。
さて「いじめなんてこの学校には存在しません」とでもいう感じの、のどかな遠足。
半日で終わってしまったのか。
午後は学校で授業に出席していたMindさんのシーンに切り替わり、再びTidaのイジメを受ける事に。
このあたりでようやく「もしや、これは顔の同じ2人の人物がいるのでは?」という事に思い当たるわけですが、絶妙なタイミングで種明かし。
同じ顔をした2人の少女が一つの画面に登場します。
こうしてネタが割れてみると、↑の違和感が全て収まる所にキレイに収まる。
いじめに怯え、不遇な日々を送るMind。
(おそらくは)その双子の姉妹で一人だけ裕福な家にもらわれた優等生(そして少しわがままな)Meen。
2人の性格の違いをきっちりと演じ分けていたNamtanさんの演技に脱帽です。
いじめに苦しむMindに比べて圧倒的に恵まれた環境にあるMeen。
しかし彼女も出自に関わる事でJuneという人物から脅迫メールを受け取り、困惑している。
遠足中にも関わらず悶々とするMeen。
トイレの個室にこもった彼女は、外で何者かがいじめられている様子を耳にする。
もちろん、それはMindへのTida一味の嫌がらせ。
Mindの名前を耳にした時の表情を見るにMeenはMindという姉妹の存在を知っているようでした。
えげつなさすぎて文字に起こす気もしないイジメに苦しめられるMind。
個室の中のMeenはたまらず、ドアをバンバンと叩いて第三者の存在を知らせ、いじめをとりあえず止めさせる。
この出来事が引き金となりMindとMeen、2人の人生を狂わせる。
Meenは遠足先でこつ然と行方をくらませる。
一方のMindはトイレの一件でTidaを殴った動画を証拠にイジメの加害者だと咎められる。
Tidaの親が出てきて「重い処分」を要求され、彼女はイジメの加害者だというレポートにサインを強要される。
それでもイジメは終わらない。
ピンクのパーカーを着た少女は陸橋から、川へ身を投げた。
身を投げたのはMindかMeenか。
ハッキリとは明かされないわけですが、地理的にも(Meenはバンコク在住)演出的にも「Mindですよ」という印象を与えようとしているように思えます。
着てるピンクのパーカーも、Meenが遠足に着ていったカーディガンとは違いますし。
2話冒頭で身投げした少女が命に別状がない状態で発見されるわけですが、発見されたのは1人だけ。
彼女がほんとにMindだとしたら。
Meenにはなにがあって、どこに行ってしまったんだろう?
と一話はここまで。
この作品、個人的にGMMの作品では今年一番期待をしていた作品です。
これを執筆時点で2話までを視聴済。
週二回放送という爆速で配信中の作品ですが、先の展開が気になる強い引きのある作品で「ここで止められません」と一気見させるだけの力を持っていそうです。
韓国ドラマのリメイク作品という事ですが、監督はこのブログでも取り上げたHappy Birthdayと同じ方。
主演者の多く(特にベテラン勢)がHappyBirthdayにも出演されている方々だったり、ミステリアスな空気感だったりは、この作品でも遺憾なく発揮されています。
一話のサスペンスフルなテイストこそがボクの好みなのですが、2話を見た感じだとラブストーリーの要素も多いようで、この先どう転んでいくのか先が読めない。
三角関係を織り交ぜつつも、ティーザーに表現されていたミステリアスな雰囲気をなくさずに2転、3転のどんでん返しに最後まで驚かせてもらえる事を期待しています。
待て次号!
監督が手掛けたHappy Birthdayについてはこちらでも紹介しています。