社会派要素がBL要素より心持ち強めのNot Me。
8話、9話と小難しい政治の話はすこーし後ろにさがった感じで、甘い空気が漂いました。
Not Me。第8・9話の感想を
バンコクのバンクシー・UNARのお家に拉致られたYokさんだが「災い転じて福となす」
言葉巧みに。一歩も引かない強い態度で。
年上の警官の服はぎとって、まんまとヌードデッサンに持ち込んでいく。
ここは欲望で目をギランギランさせてるYokさんのドアップもいいですが、ナイスバディをチラ見せしながらも、むしろ子犬のような頼りなさ脆さを感じさせるGawinさんの表情に引き込まれる。
この一件で距離感詰めた警察官と美大生は9話では一緒に飯食う関係に。
体格的にどーみてもYokさんに勝ち目はなさそうな組み合わせなのに、Yokに終始リードを許してしまうのは大人の余裕のなせる技ではおそらくなくて。
自分のやっている事へ確固たる自信を持てないがゆえ、のような気がします。
出会いからここまで恋を育むようなプロセスを踏んでいないのに、UNARさんがYokさんにごく自然に惹かれていくのも、Yokさんの自信に満ち溢れてる部分にあるのかな?と思ったり。
もっともYokさんがイケイケなのは若すぎて背負う物も失う物もないがゆえ、つまり青二才だからなのですけれど、一旦社会に出てしまうと、大見栄切って天下国家について威勢の良い事言うのは、明日のご飯の事がほんの少し頭を掠めただけでも、ためらうようになってしまうので、青二才ゆえの思い切りの良さに憧れる部分も……。ありますよね。
若さゆえに怖いものなしYokさんを演じているのはFirstさん。彼の出演作はいくつか拝見してますがこれまで見た中で圧倒的に本作の彼はいい。
ギラギラしてるというべきかキラキラしてるというべきか。
革命の熱と恋の熱、2つの熱にあてられた眼差しが、汗ばんだ頬のヌラっとした質感と相まってかってないほど魅力的。
こんなに人を引きつける表情をする役者だったのかと今さらながら驚いてます。
一方のWhiteSean組の方も少し前まで首絞め殺さんばかりの勢いだったのに、すっかり雪解け。任務中にせっまいテントでイチャコラしはじめる。
必然、作品のトーンもわずかばかり明るくなったかと思った矢先に「ついに来たか」という感じでBlack兄さん覚醒。
病院を抜け出し、自分の部屋でWhiteに再会した兄が、自分の持ち物を一つ、また一つとWhiteから奪っていく描写がWhite目線だと痛々しい。
短い「春」で終わるのか。
待て次号!