「あなたが、特殊な力をもった子供の物語を読んだ事があるなら。どれも内容にそう違いがない事に気づくはず。ある日すべてが劇的に良い方向へと変化するまで、お話の中の子供達は、うんざりする毎日を生きている。
彼女にもうんざり。彼女の言うことにもうんざり。もうすべてにうんざり。アナタも力の使いすぎで発作を起こした、ださい女の話を聞くのに飽きてきたんじゃない?」
ココ。
カメラは最初、前回の主役であるNamtarnを写しています。
前回と同じモノローグが一転してトーンを変え、それを合図にカメラはClairへ引っ張られるかのように移動していく。
物語の主役がPang、Ohm、NamtarnというGiftedどん臭い組を離れて、悪目立ちする背景だったClairとその周辺へと移った事を表現するスマートな演出でした。
強引に自分にカメラを引き寄せる感覚もClairというキャラクターの性格を体現している気がします。
毎話、主役が変わるこのドラマ。
シリーズの主役Pangと距離が近いOhmとNamの話が終わった後はどうするんだろう?
Pangがどの学生の話にも介入してくるのは、自分の高校生活を思い返してもリアリティに欠けると思っていたのですが、ごそっと主役グループを入れかえるという展開になりました。
おかげで、Clair以上に背景状態だったKornとPunnもようやく見せ場らしい見せ場がでてきました。
というわけで。The Gifted 第四回。ミュージックスタート
せっかくなので。番組のエンディングソングをどうぞ^^
第三話はこちらから。
Mr.Pomは、彼らGiftedが能力を高めていくためにクラブ活動に参加する事を提案する。
美貌を武器に有名人になる事を夢見るClair。
彼女が入部を決めたのは演劇部だ。
「人の感情を(色として)見る事ができる」能力に開花したClair。
演劇部の王女役を射止めるため、そして自らの地位を保つため、彼女は能力をフル活用して学園のスターへの道を順調に歩み始める。
Gifted仲間で、彼らのリーダーにも選出されたPunnとの関係もいい。
そんな彼女に届いた一通のメール。
それはもみ消したと思ったブサイクな頃の自分の写真だった。
写真をばらまいた犯人は演劇部の中にいる。
彼女は犯人を探す事を決意したが、目を痛めたせい(おそらく副作用)で能力を使えない。
ハッキング能力を持つWaveに協力を仰ぐが「化粧を落として、この写真のメガネをして、学食で僕に乞い願うなら協力するよ」と言われてしまう。
犯人は一向につかまらず、彼女は部員たちへの疑惑を強めていく。
犯人をつきとめたい一心で、事あるごとに部員に噛みつくClair。
自己中な言動で元からよく思われていなかった彼女は、さらに部内で浮いていく。
同じくGiftedのKornが、Clairの振る舞いを見るに見かねて稽古場から連れ出し、彼女を諭す。
バカな事をしてるのは彼らじゃない。キミだけだ。
キミがストレスを感じてるのは判るけど、こんな事に時間を割くなんておかしい。
昔は確かにひどかったかもしれないけど、今のキミはキレイじゃないか。
「もしかして。他にもまだあるのか?」
「ないわよ」
「Clair。僕らが知り合ってどれくらいだよ。俺が信用出来ないのか?」
「ホントになんでもないってば」
その直後。Clairの電話がなった。
写真をばらまいた犯人からで「王女役を降りなければ、さらに恥ずかしい動画をアップする」と彼女を脅す。
プライドからか彼女は脅しに屈しない。
ココ。
背景だった頃から感じの悪い彼女でしたが、序盤はもーやりたい放題。
彼女は自分が気に入らない相手をよく「villan(悪役)」と言っていますが「君が一番Villanだよ」という感じ^^;
Villan気質の彼女は、相手を疑い、噛みつき、激しくののしる。
えげつない言動が飛び交う中盤は、Pang達どん臭い組が主役ではできないだろう黒い緊迫感に満ちています。
彼女達の金切り声の応酬の中、まるで清涼剤のごとく機能しているのがKornの存在。
演じているのはFiat君。
Sotus SではBL増員のために出てきました。
いつもプリプリ怒っていて、相手役となんの科学反応も起こせずに終わった役をやっていたので^^;
正直彼の印象はよくなかったのですが(役って大事ですね)
このKorn役はかなりイイ。
一言も口に出さないけれど「彼女の事が好きなんだね」とわかる振る舞いと、どん臭い組にいるほうが収まりのいい素朴なビジュアルがすごくハマっています。
彼には3回見せ場となるシーンがありますが、どのシーンの演技も素晴らしい。
このエピを見た後は、俄然彼のメイン回が楽しみになりました。
電話での脅迫を受けたClairは最後の手段としてPunnの能力を当てにする。
彼のすぐれたトレース能力を使って、Waveの力をトレース、ハッキングして欲しかったのだが「そんな昔の事で、騒ぎすぎだよ」と諭され、諦める。
彼女を脅迫する謎の人物は宣言どおり、彼女が再生数アップのためにもろ肌脱いだ動画をリハーサルが行われる会場で拡散。
閲覧するのを辞めさせようとするClairは半狂乱。
誰かれかまわずスマホを奪おうと飛びかかった。
その中の一人がリハーサルを覗きにきたPunnだった。
愕然とするPunn。
舞台で使う鐘の音が、ゴーンゴーンと鳴り響く。
この鐘の音の演出もグッジョブ。
シンデレラを彷彿とさせるこの鐘の音。
昔のイタイ動画を暴露され、カリスマを失うシーンにかぶせてくることで、夢見ていた学園の王女から普通の(小馬鹿にしてきたどん臭い)女の子に戻されてしまったという事実を強く印象づけてきます。
すっかり笑い者になった彼女は部屋にひきこもる。
部屋の前まで来てるというKorn。
二人は階段に座り話をする。
人がどう思おうが気にするなと励ますKornに、Punnに自分のイタイ過去を見られてしまったことが耐えられないというClair。
「Punnが君を愛してるなら、あんなもの気にしない。たいした事じゃないさ」
「たいした事じゃない?自分の彼女がきわどいビデオに出てたら、アナタ平気なわけ?」
「平気だよ。でもまずは自分で自分を受けいれられるようにならないと。どんだけ君が昔の自分を嫌っていたって、彼女だって君なんだから」
Kornの言葉に響く物があったのか。
彼女はWaveにハッキングを頼もうとメガネ姿で学食に行く。
しかし別の誰かが犯人を突き止め、彼女にメール。
Clairは舞台上で犯人をいたぶり、主役の座を奪い返す。
舞台が終わった。
彼女はKornに助けてくれた感謝を述べるも、彼の期待に答えられないとハッキリつげる。
ClairはKornが自分に寄せる好意に気づいていたのだ。
彼女はPunnに会いに行った。
PunnこそがWaveの代わりに犯人を突き止めてくれたと思っていたからだ。
Punnはその事については何も言わず「実は、メガネ姿の君もカワイイと思っていたんだ」と笑う。
ご飯に行こうとPunnに誘われ、彼女は彼についていく。
譜面台にたてかけられたPunnの楽譜。
それは激しく塗りつぶされていた。
待て次号!