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韓国BL「8番目の感覚」第九話・最終話

まさかの。

カウンセラー、キレる。

カウンセリングを受けた事はありませんが、どんなに客がグダグダ言っても穏やかに傾聴する仕事だと思っていたので、このブチ切れは結構な驚き。

言い返される事はないとたかを括って愚痴愚痴言ってたジェウォン先輩も唖然としちゃって、これがきっかけで(実のところはそうでもないけど)心の暗闇から抜け出す事になる展開の

韓国BL「8番目の感覚」第九話・最終話 

rukacchii.hatenablog.com

40分という、この作品にしては長めの尺を使って描かれるのはジェウォン先輩の再浮上。

冒頭のカウンセラーのブチ切れ以外にも、同好会も就活もうまくいかないユノン姉さんが泣き崩れる現場に居合わせたり、サムギョプサル屋の女将さんとサシ飲みしたりと、なにか決定的な要因が1つあって気持ちが上向くというよりは、様々な出来事が複合的に作用してジェウォン先輩を心の暗闇から救い出す。

「先輩は気持ちを切り替えた瞬間」がハッキリ描写されたりはしないので、ドラマ的なカタルシスはあんまり感じられないのですが、人はちょっとずつ小さな事がきっかけで心の傷と折り合いをつけていくのが実際のところだと思うのでリアルなのかなとは思いました。

 

先輩がダークサイドに落ちているのをこれ幸いと、なんとなく元さやに戻ったような態度を取って既成事実化を図るウンジにしっかりと「終わりにしよう」と告げた先輩はジヒョン君の元へ戻っていく。

淡白なラブシーンが多いこの作品にしては熱っぽいむさぼるようなキスシーンで物語は最終話。「事故」「メンタルの傷」「壊れまくる友情」とハードな展開の三重苦で重苦しい展開が続いた中盤以降のうさを晴らすように、ジェウォンとジヒョンはバカップルへと超絶変化。とくに先輩に冷たくされてたジヒョン君は、ようやく先輩と両思いになれたからか浮かれっぷりが色々すごい。

壊れまくった友情もお酒で一気にに修復しちゃうし急転直下で全てが収まるところに収まりすぎではないだろうか、という気がしないでもない^^;

そんな中。姉御というより母ちゃんの貫禄だったユノンさんと癒やし系童顔男子のジュンピョが実は意外にも初対面。

からの「年下キラー」という設定(まさかの最終回で明かされる新たな設定^^;)のユノンさんと急転直下の恋仲に。見た目年齢が実年齢より開きがある印象だったせいもありまして、この展開は全くの予想外(エリあたりといい感じになるんだろうと思っていました)。

しかしそうなってみますと、共に友達思いというかおせっかいな気質だし、しっかりしてるユノンさんと、癒し系のジュンピョ君の組み合わせは正直、ジェウォン先輩とジヒョン君より波も風も立たずに続けていけるんじゃないだろうかと思ったりしました。

全てがきれいに収まるところに収まって、ジヒョンとジェウォンは再び海に向かってドライブをするのでした。

「男同士で恋をする」という問題と「先輩の抱える心の傷」という問題と。

このドラマでは確実に後者に重きを置いていて……。というかお話のメインテーマがまさに「心の傷を先輩が克服するまで」を描くものだったわけですが、なぜか「男同士で恋をする」事への恐怖や、それにも負けず2人で頑張っていこうというモノローグで締めくくられるのが個人的には、若干不思議ではありました。

まぁ心の傷を克服したから、次の問題にフォーカスが移ったという事かもしれません。

色へのこだわりが強い半面ピントが甘かったり、意図的なのかそうじゃないのか判定の微妙なジャンプカット(サイズとアングルが似ている映像を繋ぐと見ている人は違和感を感じる現象)がチラホラあったり、技術的にもドラマ的にもムラがある印象なのですが^^;

愛すべき平凡な学生たちの日常を生き生きと描写した演出が好印象。

満足度の高い作品でした。

読んでくれてありがとう。また別の作品で。