アジアン縛りを逸脱するのはYoung Royalsに続いて2度めとなりますが、GMMの作品をたしなむ層ならハマる事間違いなしの作品なので堂々紹介してしまいます。
「かわいい」以外の語彙力を溶かす『Heartstopper』前半戦の感想を
このエントリーは4話まで視聴した段階で書いています。
チャーリー・スプリング(Charlie Spring)はゲイである事をカミングアウトして、いじめを受けたりしたけれど、年も変わって心機一転。
席替えで隣になったのはラグビー部のスター、ニック・ニールセン(Nick Nelson)。
一目惚れとも、前から憧れてたとも取れる感じでときめきの魔法にかかったチャーリー君。
ローカーストの友人達は「どっから見てもストレート」だから本気になるのは辞めておけと忠告するが、天上人のはずのニックは意外にもチャーリーにフランクで、一緒にいると心地よい。
心惹かれる物がある2人が「隣の席の友人」から大きく距離を詰めるのは、チャーリー君の彼氏絡みのいざこざがきっかけ。
奥手で内向的というキャラ設定への逆張りか^^;
チャーリー君にはみんなに内緒のカレ・ベン(Ben)がいる。2人だけの時は(一見)優しい
ベンだけど、廊下であっても無視される。都合よく呼び出されてるだけの気がして、カレの気持ちを信じられなくなっていた。
そんな最中に、ベンが女の子とも交際してる現場を目撃しちゃったチャーリーはカレの断捨離を決意した。
別れ話が荒れがちなのは和洋を問わない。ベンとチャーリーは喧嘩になって、さぁ我らが王子様ニールセンさんが登場しチャーリーをベンの手から救い出すのでありました。
と、ここまで書いて思いました。
この序盤のストーリーラインはタイドラマ「Love by chance」と似てますね。
救い出した結果恋が芽生えるというその後の展開も似ています。
以降4話まで、モジモジと「恋のすべてが僕、初めて」というウブ感まるだしのカワイイやりとりが続きます。
一話が30分と通常のドラマの半分なので、進みが遅いという印象はありませんが、ストーリーの起伏は薄い。このあたりもタイBLと似てるところで、先の見えない展開とか、極端な人が巻き起こす極端な事件をウリにせず、キャスト同士の化学反応から生み出される「カワイイ」エピソードを雪玉のように投げつけて、視聴者をキュンの海に沈めていく作風。
チャーリー扮するJoe Locke君とニック役のKit Conner君は、スチルではあまり化学反応を感じられなかったのですが、作品内では本当に光る。
小粒でたわいもないエピソードがどれも「2人の大切な思い出」のように映るのは、この2人の功績に追うところが大きいでしょう。
個人的に非常に好ましく感じたのが
ドラッグが出ない。
安直に寝技に持ち込まない。
根っから素行の悪い子が出ない。
の3点。このあたりもGMMが作るタイBLのテイスト感に通じるものを感じます。
「ドラマ映えする現実離れした極端な人物や設定」に手を出さず、平凡な男子中高生のありふれた悩みや気持ちをサポートする手書き風味のエフェクトも、良い意味で大雑把かつ控えめで、初めての恋のキラキラ感を素朴に演出しています。
ストーリーがどうこう言うより、ワチャワチャしてるチャーリー、ニック、そしてその仲間たちを見るのが楽しみなミニ・シリーズ。
ネトフリに加入していて、タイBLをお好きな方はぜひご覧ください。
待て次号!