タイBL、タイドラマに浸かる日々|サバイなブログ

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EN of Love #3 This is love story「いつのまにか彼ら全員を好きになってる素朴な空気感のタイBL」

撮影の中断を挟んでのEn of loveの3番手。 

En of love This is love storyの感想を

前2作品については↓↓↓

rukacchii.hatenablog.com

さてこのThis is love story。

ざっくりいうなら「気の多いプレイボーイが本気の恋に目覚めたけれど、前科があるので友人一同、誰も助けてはくれなくて孤軍奮闘」

という内容です^^;

 

 

 

今回の主役はTossaraのBar、LoveMechanicsのVeeと同学年のNuea。

En of loveの2番手Love MechanicsではMarkにちょっかいをだしてる素振りはあるものの、Mark的にあまりに眼中になさすぎて^^;

Veeの恋敵としてはちっとも立ち上がりませんでした。

この3番手では(おそらくは)VeeとMarkが交際を始めて数週間程度という時間軸。

Veeが仲間たちの前でうっかり「俺の彼氏」と口走って、からかわれたりするお付き合い始めの初々しさを感じさせる、微笑ましい場面もありました。

 

そんなわけでMarkをおっかけていたNuea君も、必然まだまだ傷心の真っ最中。

しかしそこはプレイボーイ。

早くも、次の恋のお相手が彼の前に現れた。

それがPararam。

Veeが思わず「子供じゃないかよ」と驚いた恋のお相手は高校生。

しかも双子でParalakという兄、または弟がいる。

 

この「双子である」という設定は正直、ほとんど生きていなかったような気がします。

双子だから「入れ替わってるのかな?初登場のシーンは本当はParalakだったりするのかな?」

と思ったんですが、そういう事もなく^^;

双子の片割れParalakは、Praramの事が大好きでできれば一緒にいたい人。

という説明がチラッとありましたが、それほどPraramに執着してる風でもなく、Nueaの恋の障害になったりもしませんでした。

演技経験豊富とは思えない中の人に、一人二役といういらん負荷をかけただけ……^^;

という気もしないではありません。

 

ちなみにNueaがPararamと出会うのはTossaraのなにがしかの記念パーティー(Tossaraパーティーと呼ばれてましたね)。

ドラマはこのパーティーの途中で「チョーン!」とMark(すでに泥酔中)が乾杯の音頭を取るところから始まりました。

その後、すぐさまキッチンでお料理をするPararam君の事をNueaが見初める。

隣のVeeに「次の恋が見つかった」と呟いて、Veeは一瞬Pararamの隣の美少女の事だと勘違い。

「彼女は俺が」と言った先から、泥酔中のMarkの拳が、ビシッとVeeにほっぺたに決まった!

間髪入れずに顎をムンズと片手でつかんで「なんか言ったか?あ?」

 と、まぁ……。

カワイイ顔して酒癖が悪く、ついで独占欲もとっても強くそれを隠そうともしない。

取り扱いの難しい子、Markさんは今回も健在でした。

3つのショートストーリー、3つのカップルで構成されるEn of loveの中でも

抜群の人気を博してる、このVeeMark。

カワイイけれどめんどくさい子と、そのカワイイ子の尻にしかれっぱなしのどこにでもいそうな普通のイケメン君というキャラ立ちの良さ、わかりやすさが人気の秘密なんじゃないかな。

 

 

 

さて。

年下の天使に恋をしたプレイボーイは、自分の事を知りもしないPararamをどうやって落とそうか思案する。

がしかし、友人達はNueaの女(男も)グセの悪さを知っているので、からかいはすれど協力はしてくれない^^;

がしかし、そこはプレイボーイ。

偶然キャンパスで彼を見かけて、あとはグイグイ攻めこみ、彼ら2人の数学のTutor(家庭教師)の座を奪い取る。

 

教える科目が数学。

というところにわずかばかり工学部の薫りを感じないでもありません^^;

 

がしかし、プレイボーイは恋を追いかけるのに忙しく、実際は数学はそこまででもない。

「医学部を志している高校生に教えられるレベルじゃないよね?」

と協力どころか全力で彼の恋の邪魔をする友達想いの仲間達。

 

加えて、庇護欲が強いPararamの長兄Tosakanには

「Pararamは遊び人は嫌いですよ。Pararamは遊び人は嫌いですよ」

と大事な事だからか2度繰り返して言われたあげくのダメ押しの一言。

「ボクの言葉を注意深くきけば、Pararamが絶対にアナタを受け入れないって判りますよね?」

さらにはこの言葉にのっかる形で

「彼の言ってる事を通訳するとこうね。あんたは遊び人で、最低で、弟にはふさわしくない」「そして彼はお前の望みを木っ端微塵にしたがってる。お前達は絶対つきあわない。これでOK?」

と仲間たちはここぞとばかりにNueaにダメ出し。

 

ここでダメ出しをしてる1人が工学部メンバーの紅一点、Yiwhaさん。

Tossaraの第一話から出演している彼女は「姉さん」というほど気性が荒いわけでもなく、男子ばかりの中にありつつ媚びた様子は微塵もなく、自然と居場所を確保している爽やかリケジョ。

タイBLにありがちな腐臭はまるで感じさせないのですが、仲間の中で立て続けに同性カップルができあがっても、それをしれっと受けいれる。

見せ場という程の見せ場はついにありませんでしたけど、この工学部メンバーに彼女がいるおかげで、イケてないメンツが華やかになった感はありました。

タイBLの新たな女王として、他の作品にも起用されてってほしいですね。

 

さて、友人にも義理の兄にも「絶対ムリ!」の烙印を押されたプレイボーイ。

当然ながら諦めないし、周囲の予想に反してPararamはわりと簡単にNueaに好意を抱きはじめ、さほど苦労する事もなく、プレイボーイが押し切る形でお付き合いを始めることになり、お話は終了となりました。

 

どこまでコロナの影響なのか。

はたまた予算の影響なのかは判りませんが、かなりの部分がチャットで物語が進められるという展開で、感情を動かされるシーンが少なかったのが、とても残念に感じます。

 

とはいいつつも、総じてこのEn of loveというシリーズ。

ボクは結構好きだったりします。

工学部に在籍するなんの変哲もない普通の学生たち恋のお話をただ淡々と描いてく。

その薄味感が、一周回って新鮮に感じられました。

ボクが見始めた頃のタイBLにあった素朴な空気感がこのシリーズには感じられるんですよね。

世界で売れると認知されて、タイBLのシナリオのレベル、撮影の技術、役者の諸々は右肩上がりを続けてますけど、ちょっと懲りすぎてる気がしないでもない。

意外な事実とか、前世でうんぬんとか、派手なイチャコラとか、蓋を開けたらハードな社会派だったりとかも、どれもそれぞれ楽しいですけど。

誰一人悪人のいないメンツの不器用な恋愛を、淡々と描いてく素朴感、そこから醸し出されるピュア感という、ボクが魅了されたタイBLの空気感がこのシリーズには感じられました。

 

この工学部の面々の、なにも起こらない日常をずっと見続けていたいなぁ。

今流行りの10分くらいのミニシリーズとして今後も続いてくれないかな。

そう思ってしまう程、登場人物にものすごく親近感を感じてしまう心地よいドラマ。

「出来がいい」とか「傑作だ」とかはちょっと言えないのですけど^^;

「好き」なシリーズにはなりました。

 

一説にはLove Mechanicsパートをフルシリーズとして作り直すという話もあるようで。

やるなら、周囲の人物も全員続投でお願いしたい。

この座組がかもしだす心地よい空気感こそが、このシリーズの最大の魅力なので。

 

というわけでEn of loveはこれにて終了。

読んでくれてありがとう。

また違う作品で。