タイBL、タイドラマに浸かる日々|サバイなブログ

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LOVE FROM OUTTA SPACE。OFFGUNの新作ショートは80年代テイストのSFラブストーリー

1986年3月10日。

タイの上空にハレー彗星が現れる。

 

肉眼でも見れるはずなのに、運悪く今後数日は30年間で最も激しい大雨が予想されていた。

Off青年は、親が家を空けているので一人留守番。

レトロなゲームボーイっぽいやつでゲームをしていたところに落雷が落ち家は停電。

しかも庭になにやら落ちたらしくて、でっかい穴が空いてる。

黄色いレインコートで穴に近づいたOFF青年(役名もまんまOFFです)は脚を何者かにつかまれる。 

ふりつづく雨の中(色っぽい足さばきの)OFF青年を見下ろしているのはGun。

ではなくて遥か宇宙の彼方から来たエイリアンだった。

 

 

 

2年ほどまえ。

SOTUSで人気を博していたKristとSingtoをフィーチャーしてミニドラマ仕立ての(しかも中々出来のいい)ブランディングムービーを配信してくれた化粧品会社のBabyBright。

今回は、昨年一味に加わったOFFGUNを主役に新作ミニドラマを作ってくれました。

KSの時同様に爽やか青春ラブストーリーかと思いきや。

まさかの80年代テイスト満載のSFラブストーリー。

劇中でも触れられるように80年代テイストをウリに大ヒットしてるハリウッド系の海外ドラマストレンジャー・シングス」を彷彿とさせる絵作りは、むしろボクの大好物。

化粧品のプロモーションで、なぜこんな男子受けする設定のミニドラマを作ったのかは謎ですが……。 

そんな「LOVE FROM OUTTA SPACE」をご紹介!

ちなみに本編はノンストップで24分。

なんならどうぞご鑑賞を^^ 

 

さて。

メット、フードカバー、そしてターナーで完全武装したOffさんは、突如、庭に現れたGunによく似た小人、じゃなくてエイリアンとコンタクトを試みる。

がしかしエイリアンは人間の言葉を介さない。

すっと腕をもちあげたエイリアン。

自分に向けられた人差し指に、おずおずと自分の指をくっつける。

 

いろんな作品でパクられているETの名シーンがこの作品でもオマージュされます。

この瞬間、指先から色々なものを吸収したんでしょうね^^

エイリアンGUNは以降、タイ語でOFFさんと語るようになるのです。

このファーストコンタクトのシーンの背後に、KSの時同様に金魚がいます。

イースターエッグが好きな人はニンマリとする場面でしょうか。

KSの時はちっさな金魚鉢だったのが今回は水槽になっていることには、おそらくたいした意味はないでしょう。

 

そうそう。

エイリアン発見時の黄色いレインコートは、もしかすると「IT それが見えたら、おわり」へのオマージュかもしれません。

スティーブン・キングの原作は1986年に出版されているので。

そして余談に余談を重ねますが、このミニドラマが多大に影響を受けている「ストレンジャー・シングス」の企画コンセプトは「スティーブン・キングの小説をスピルバーグが映画化したような作品」

だそうです。

そしてまんまその通りのドラマです^^;

興味のある方はこちらもどうぞ。

youtu.be

 

余談終了。

人差し指のシワとシワをあわせて、意思の疎通が図れるようになったエイリアン。

「はるか彼方の銀河(はい!スターウォーズ来た!)から来た旅行者で、人間のことを学びに来た」

と表情を変えず話す。

 

OFFさんは濡れたエイリアンの頭を拭く……というよりパッティングしてやり、上着とズボンと自分の部屋を提供してやる。

サービスショットは……。

ありません!

 

Stay Room!と言ったのに「食べる物が必要だ」と部屋から出てきてしまったエイリアン。

2人で仲良くピザを食べつつ、映画を見てのカウチデート。

 

Theory of loveに続いて映画づいてるカップルですね。

たぶん恋愛映画なのでしょうが、生活様式が違うエイリアンには「愛」とか「キス」とか、そもそも男性女性という概念が判らずに、いちいち隣のOFFに質問をする。

 「人間には男性と女性という異なる性別があって、愛とは性別の違う2人の間に生まれる感情で、その愛を感じた2人がするのがキスだ」

とざっくり言うとそんなことを説明するOFF。

 

そもそも自分たちは性別はないから、誰とでも愛を交わすことができる。

というエイリアン。

そんなエイリアンからすると人間はとても複雑に見えるらしい。

 

「愛というのが素晴らしい物なら、なぜ性別に縛られる必要があるんだろう?」

 

タイBLでは似たようなセリフがよく出てきますけど、人間のことをまるで知らないエイリアンという設定で感情を込めずにポソリと吐き出された言葉なので、変なひっかかりを覚えることなく、ストレートにメッセージが入ってきましたね。

星の王子さまを読んだ時と同じような印象。

 

 

 

この後、エイリアンGUNは人間の青年OFFさんと「愛」とか「キス」とかを試みますが(そしてその過程で商品の宣伝をまぶしてきます)OFFさんはブロック。

代わりにチェキっぽいので、2人並んで記念写真をしてあげて、出てきた一枚をエイリアンにあげる。

 

降り続くはずだった大雨は翌日には奇跡的に持ち直す。

目覚めてリビングに降りてみると、エイリアンは貸してあげた服を残してどっかに行ってしまっていた。

彼がチェキで勝手に撮影していた写真を眺めて、感傷に浸るOFF青年。

そこに電話がかかってくる。

それは(おそらくは)友人のGUN。

ずっと閉じこもってて退屈だから、ボーリングでも行こう!というお誘い。

OFF青年は

「なんならついでに飯でも食おう。言わなきゃいけない大切な話があるんだ」

と彼に言う。

 

初見では、宇宙人との遭遇をきっかけにして、自分と友人との関係を前に進めようという恋する青年のお話かな、と思ったんですけれど。

 

もしかすると、あのエイリアン、友人GUNかもしれないなとリピート時にふと思ったり。

GUNは自分たちの関係を友だち以上に進めたくて宇宙人というフリをしてた。

OFFも途中でそれに気づいたけれどその設定に乗ってあげたのかもしれない。

 

きっちりこうでした!

と分かりやすく終わりになっていないので、見た人が各々自分なりに補足して楽しめばいいのかもしれません。

2人の魅力をすくいあげつつ奇抜な設定が新鮮な良作だと思います。

ぜひ時間をつくって見てみてください。

というわけで。

 

待て次号!

 KristSingtoさんが出演のミニドラマはこちらです

rukacchii.hatenablog.com