タイBL、タイドラマに浸かる日々|サバイなブログ

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ベトナム映画「仕立て屋 サイゴンを生きる」は、ベトナム版の「プラダを着た悪魔」だった

ベトナム映画祭2018in神奈川というイベントが横浜の単館系シアター「ジャック&ベティ」で開催されていたので行ってきました。

vietnamff2018.com

 

昼・夜2回の上映で演目は毎回変わります。

ボクは2017年に制作された「仕立て屋 サイゴンを生きる」という映画を見ました。

というわけで

このブログで初のベトナム映画「仕立て屋 サイゴンを生きる」のあらすじを

1969年のサイゴン

ベトナム民族衣装アオザイの老舗「タン・ヌー」の跡取り娘ニュイは、古臭いアオザイが大嫌い

ミス・サイゴンにも選ばれた彼女は、洗練されたセンスを活かして洋装店を開くという野望に燃えていた。

仕立て屋を切り盛りする母は当然娘に店を継いでほしいと願っているが、ニュイは反発。いさかいが耐えない。

 

ある日。

母が出入りの弟子に作らせたアオザイを着たニュイは、2017年のベトナムにタイムスリップ

すっかり落ちぶれた未来の自分と対面する。

売却寸前の自分の家を守るため、ニュイは売出し中のファッションデザイナーの会社で働く事になる。

 

ニュイは急速に現代的なセンスを吸収。

自分が生きた60年代の感覚とミックスをさせ、デザイナーとして社内で一目置かれるようになる。

そんな彼女に新規の依頼が舞い込んだ。

それは彼女が嫌っていた「アオザイ」の制作依頼だった。

 

自分の愚かさが母の店を傾かせ、自宅まで売却されかかっている。

69年のニュイ、そしておちぼれた17年のニュイ。

二人はより良い自分に変わるため「アオザイ」のリデザインに共同で取り組む。

 

母のノウハウと、ニュイの現代的なセンスを融合したアオザイは大反響を呼び、

これをきっかけにして落ちぶれた17年のニュイは店を再開できるようになった。

69年のニュイはすべてを終え、元の時代に戻っていった。

という感じでしょうか。

 

 

 


ここが見どころ「仕立て屋 サイゴンを生きる」

設定が大道と言えば大道ですがうまいなと思いました。

日本でいえば「老舗の呉服屋の若旦那が、着物はださい!って裏原あたりの服を作る」という感じでしょうか。

 

当然、この設定から「色々あって、アオザイの良さを知っていく」という展開に流れていくわけですが、その展開の仕方がまさかのタイムスリップ

前知識なしで見たので大きく意表をつかれました。

 

家を守るため、ファッションデザイナーの事務所で働く中盤は、かなりプラダを着た悪魔にインスパイアされている印象

というか鬼上司の登場シーンなんか、まんまそのまま^^

 

彼女が急速に洗練されていく様子を通して、サイゴンの今の空気感や風景と共に楽しめます。

 

ボクがベトナムという国の事をまったく知らないからかもしれませんが、

映像演出にも古臭さやもたつきがなくて現代的だったのがちょっと意外でした。

もっと昭和のドラマっぽい雰囲気なのかな。と思っていたんですよね。

撮影機材が全般的に安くなっている事もあり、この辺の技術はもう国によって大きな差は出ないのかもしれませんね。

 

というわけで、少し予定調和的な展開ではありつつも「仕立て屋 サイゴンを生きる」は充分に楽しめる作品でした

 

このベトナム映画祭。

今、調べたら東京、大阪の単館シアターをじゅんぐり回っていくようです。

東京なら、11月に新宿のK'sシネマでまた開催されるようなので、気になった方は行ってみてください。

ボクももう一本、二本見てみたいかな。

というわけで、待て次号!