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年の差50歳のブロマンス。韓国ドラマ「ナビレラ-それでも蝶は舞う-:Navillera」一話〜三話


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70歳のおじいちゃんが、子供の頃からの夢だったバレェダンサーになる事を決意し、カリスマダンサーのスタジオに押しかける。

という設定だけでも「見てぇ」と思わせる引き充分の韓国ドラマ。
それが『ナビレラ-それでも蝶は舞う-』

期待に違わぬ出来の良さで、どんでん返しや派手なクリフハンガーがあるわけでもないのに『やめられないとまらない』と気づいたら3話まで見続けてしまっていました。

今回は序盤の総括をしておきたいと思います。

 

 

 

家族のためにと必死に働き、気付いたら70歳のドクチュルおじいちゃん。
息子、娘はもちろんそれぞれに問題を抱えてはいるものの、まぁまぁ穏当に手を離れ、さぁこれからどうしよう?

と手持ち無沙汰の日々を送る。

友人がこの世を去るのも「悲しいけれど涙も出ない」程度には、よくある日常になっている。

せっかく自由になったのだから「やりたい事をすればいい」けど、ドクチュルさんがしたいことは妻との旅行や孫の面倒とかではなくて、子供の頃から憧れていたバレェダンサーになることだった。

思いはするも、平々凡々と何者でもない小市民として年を重ねたドクチュルさんは自分がなにかを始まるには遅すぎる(と誰もが思う)年だということは、もう痛いほど判っている。

バレエの周囲をうろつきはするものの、中々「やりたいです!」と飛び込むための最後の一歩を踏み出せない。

 

一話のドクチュルパートは、人物紹介の他は、ほぼほぼまるっとこのおじいちゃんが迷う様子に費やしました。今どきのドラマにしては助走に時間をかけてる印象なんですが、そこにリアリティを感じます。

 

さてドクチュルさんがウロチョロとするダンススタジオには若い天才ダンサーが所属していた。

イ・チェロクと呼ばれる彼は、才能を認められ、ほぼ専属コーチ状態で元カリスマバレエダンサーから指導を受けているものの、伸び悩みを見せている。

 

(おそらく)サッカー部の顧問をしていた父親が生徒への暴行かなんかで逮捕され、部は解散、それがきっかけで母親は死亡。

部に所属していた部員たち(の一部)にはいまだに「お前のせいで俺の人生めちゃくちゃだ」と目の敵にされながら、孤独に暮らすチェロク。

生活のためにはバイトもしないといけない上に、服役していた父の釈放が近い事もあり、まるで気持ちがバレェに向かない。

大事なバレェカンパニーの入学試験当日が、父親の釈放の日とぶつかってしまったチェロクは、父に会うために試験をすっぽかしてしまう。

教え子がバレェに集中しない事に頭を悩ませていたカリスマダンサーは、「やりたい」という熱意だけはあるドクチュルおじいちゃんをチェロクの教え子兼マネージャーにする事で教え子の心境に変化が出るのでは?

と考える。

 

かくして70歳のダンサー志望と、23歳の天才(だけどメンタル弱めの)ダンサーは行動を共にすることになり、年の差ざっと50歳のブロマンスが幕を開けるのでありました。

いまさら羽ばたく羽もないのに飛ぶ事に必死な男の姿が、どこまでも高く飛べる羽を持っているのに羽ばたく事にためらってしまう男の心に静かに火をつけた。

のが三話までの展開でした。

 

 

 

「わかっていても(未見です)」というドラマでブレイクしたらしいソン・ガン君。
その均整の取れた肉体から繰り出されるバレェシーンも今後見どころになってくるのかとは思いますが、現時点では人生の大先輩のくせにやたらと低姿勢。

でも長い人生経験で培った数々の小スキルをフル活用して人生で初めて自分の夢をおいかけるドクチュルさん、その愛らしさとおかしさが、ドラマの牽引力になっているのかなと思います。

「いつか、いつか」と思い続け、言い続け「やりたい」と願っていた事を先延ばししてきたというドクチュルとその友人の会話は僕にも身に覚えがあるし(幸い?彼らほど年を重ねる前に「いつか」を実行しましたが)

「一番怖いと思ってるのは、なにをやりたいと思っていたのかを忘れてしまうこと」

というセリフにも共感を覚えます。

 

一方のチェロクは自分の才能を自覚していて、どっかで「俺は色々とプラベートがゴタゴタしてて、まだ本気だしてないだけ」と思っている節がある。

本気だせばちょっとくらいのビハインドすぐに取り戻せると信じてる節がある。

厳しい世界でホントは立ち止まる時間などない筈なのに、過去の出来事や日々の生活を言い訳にして、あえて前に進もうとしない様な印象もある。

本気になって挫折するのが怖いから、というよりは父親絡みの出来事がきっかけで「自分は自分の人生を大きく飛んでいいのだろうか?」という罪悪感のようなもの根底にあるような気もします。

この父親絡みのエピソード、3話の時点では全容が明らかになっていません。

部活での暴行をほのめかすシーンはありますが、その程度で服役までするのかな?母の死はこの事件に絡んでいるっぽいし、チェロクがサッカー部の元友人に助けを求めるような描写もあり、暴行よりも大きな出来事が隠されているような不穏な気配を感じも、先が気になってしまう重要な要素の1つです。

 

人生の大先輩であるドクチュルおじいちゃんの「人生は一度だけ」という言葉が強くチェロクの胸に響いたのか、チェロクは今まで以上にバレェにちゃんと向き合おうとする。

がしかし一方のドクチュルおじいちゃんは家族にバレェを始めたことがばれてしまって……という展開からの中盤戦。

待て次号!

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