公開前からとても期待していた韓国映画「神と共に 第一章:罪と罰」
以前このブログでも紹介した韓国発の大ヒットゾンビ映画「新・感染」
その記録を世界各国で塗り替えた期待のファンタジー大作について、ご紹介します。
というわけで
神と共に 第一章:罪と罰のあらすじから
任務中に帰らぬ人となった消防士キム・ジャホンの前に現れた冥府の使者、ドクチュン、ヘウォンメク、カンニムの3人。
ジャホンが転生をするためには、7つの地獄の裁判で無罪を勝ち取らないといけない。
ドクチュンらの仕事は、そのための弁護と道中の護衛だ。
生前の善行が認められ、十数年ぶりに「貴人」として冥界に来た(つまり死んだ)ジャホンだったが、彼が地獄めぐりを開始してすぐ怨霊や地獄鬼が出没するようになり、冥界をさわがせる。
原因をつきとめるため、リーダー格・カンニムは外界へと降りて捜査を開始。
残されたドクチュン、ヘウォンメクは、鬼や怨霊からジャホンの身を守りながら、地獄の裁判を続行する。
とまぁ、序盤の展開をご紹介しました。
神と共に 第一章:罪と罰。感想と見どころ
地獄を映像化した美術のクオリテイや、VFXをフル活用したスタイリッシュでスピーディーなアクションはこの作品最大のウリ。
でも正直アクションがすごいというだけなら、ハリウッド産のファンタジー映画と差別化できません(張り合える、というだけでもすごい事だと思いますが)。
この映画が特徴的なのは、ハリウッド映画と比べても遜色のないアクションシーンに、アジアン特有の濃密な家族の情を織り交ぜて「泣ける」エンタメに昇華したところにあると思います。
というよりも派手なアクションシーンは目を楽しませるためにあるふりかけみたいな物で、メインディッシュはキム・ジャホンとその家族(母と弟)の業とか情とか、その辺りにあるように思いました。
生前、多くの善行を積み「貴人」として冥界に来たキム・ジャホン。
物語が進み、生い立ちや家族との関わりについて明らかになるにつれ、ジャホンへの印象も大きく変わっていきます。
彼が善行を積み上げてきたその動機が暴かれた後に訪れるクライマックス。
派手なアクションで押し切るのではなく、弟・スホンの告白を通して「赦し」を描いた、ある意味とても地味な展開。
にも関わらず、視聴者の感情を激しく揺さぶる力強いクライマックスになっていました。
そのクライマックスを含めて、物語を支えているのが主要キャストの素晴らしい演技。
特に個人的に印象に残ったのは、ジョホンの弟キム・スホンを演じたキム・ドンウク。
クライマックスの告白シーンが胸を打つのは、この人の演技によるところも大きいです。
もう一人はスホンの後輩でメンタル弱い一等兵ウォン・ドンヨン。
演じるD.OさんはボーイズグループEXOのメンバーだそうですが、作品の中ではそういうキラッキラッオーラは一切ありません。
とある事件がきっかけで神経衰弱気味、目の焦点すら定まらない。
やばい心理状態の青年を自然に演じておられます。
物語の中でハッキリ描かれているわけではないのですが、スホンとドンヨンの間に流れる空気にBL的な味付けを感じます^^
見張り台に2人で警備につくのですが、腕に触れたり、見つめ合ったり、あげく(励ますために)抱きしめたり。
このままキスでもすんのかな?(ドキドキ)
となってしまう位には煽った演出だったと思います。
ファンサービスによるものなのか、設定的にそうなのか、気になるところではありました。
ちなみにこのドンヨン一等兵もスホンも、第二章にも出演するようなので、その辺りも楽しみです。
主人公キム・ジャホンは「猟奇的な彼女」で有名なチャ・テヒョン。
「ザ・冴えないいい人」なビジュアルが「貴人」ジョホンにハマっていました。
アクションシークエンスを主に担当、冥界の使者3人も各々キャラ立ちしている事もあり、楽しい存在。
地獄の使者らしからぬノリの軽さが楽しいヘウォンメクさんは、やはりこちらのブログでも取り上げているキングダムの主役を演じている方だそうです。
とまぁ、ここまで神と共に 第一章:罪と罰について、その魅力を語ってみました。
第一章というタイトルからもお分かりかと思いますが、第二章もあります。
一月遅れての公開という事なので、公開後に第二章についてもレビューをしたいと思います。
というわけで。
待て次号!