学校内で浮きまくってる娘のためにTidaママが学校を襲撃する。
校長室に乗り込むと
「MeenにはMindという双子の妹がいて、かってウチの娘をイジメてたんですよ?今後はその姉が娘をいじめてる。彼女を退学させるべきではないの?」
と、タイ語特有の巻き舌でタンカを切った。
これが中々の迫力で「極道の妻たち in タイランド」が制作されることがあるならば、ぜひTidaママの起用をお願いしたい、堂々の姉さんっぷりでした(ちなみに極道の妻たちを見たことは……ありません^^;)。
魚心あれば水心というやつで。
June絡みのいざこざで、校長はほとんど話した事もないだろうMeenの存在が目障りに。
こうして本人も知らぬ間にMindは再び学校を退学させられそうになるが……。
「Who are you」第13話、第14話の感想を
第11話、第12話は↓↓↓
いまだ失意のNateeさんやGunとの進展が停滞気味。
くわえて退学の決定待ちでもあった今回は、若手のサポートに回っていた大人の役者が全面に出て、あれこれ画策していた回。
PeteママやGunパパのように、BL作品でもママ・パパを演じていたベテラン勢のイキイキとした本気の演技を堪能させていただきました。
くわえて今回は、学級委員長Peteをプチフィーチャーした(個人的にはとても嬉しい)回でもありました。
自分を私塾の宣伝材料ぐらいにしか思っていない母親への反発心から、Peteは母が裏口入学の手引きをしていると警察に密告。
母は警察に事情聴取を受ける事に。
決定的な証拠がなかったのか(おそらく)即日開放されたPeteママ。
警察官であるパパが「自分の息子にこんな事をさせて恥ずかしいとは思わないのか?」と問い詰めてる最中に当のPeteが帰ってくる。
射殺しそうな視線で旦那を見つめていたママはここで一転、泣き崩れそうな表情に。
期待をもたせた彼女の言葉は
「シャワーをあびてらっしゃい。みんなでご飯を食べた後は、勉強しないと」
と声を荒げることもなく、なにもいつもと変わらない風を装った。
すまなそうな視線でパパを見つめたので、ここでママは心を入れ替えたのかな?
と思ったのですが「人はそう簡単には変わらない」ということがすぐ明かされます。
一方のMind&Meenママ・Kwanは退学の話を聞くやいなや学校に怒鳴り込んできて、納得いかないと徹底抗戦の構えを見せる。
断片的な情報を繋ぎ合わせて、Mindを自殺未遂に追い込んだのがTidaだという事に気づき「今すぐ転校しましょう?」とMindに提案をする。
しかしMindはショックから立ち直れないNateeをこのままにしておけないと思っていて、もうしばらく今の学校で頑張りたいと告げる。
そんなこんなでMeen(Mind)の処遇が停滞してるなか、Peteは担任に自分がパソコンを壊した事を告げ、さらには「真相を知りたい」とざわつくクラス全員の前で自分の罪を告白する。
「彼を許せないと感じてる者もいると思う。でも知っておいて欲しい。Peteは、彼にとって大切だった物を、つまり自分のポイントを全て失うと判っていながら、この告白をしてくれたんだ。彼は勇気を出して、自分のしたことの責任を果たしてくれた。なぜだか判るかい?Peteには絶対に失いたくない物があったからだ。君たちだよ」
この先生のフォローがなくても。
たぶんこれまでの彼の印象や素行が良かったからか、クラスメイトは彼を責めない。
無実の罪を着せられて総スカン状態のTidaさんは、それがまた面白くない。
憎々しげにその場を去っていく。
その背中にまで罵声を浴びせかけられるTidaさんが、少し気の毒に……。
なったりしないんですよね〜。
初回から続くMindへの対応があまりにひどかったので。
やらかしちゃって凹んでるPeteにかけより「大丈夫だよ」と肩をたたくNateeさん。
「人は誰でも失敗をするけど、勇気をもてば、手遅れになる前にその失敗を修復することもできるんだよ」
というMr Qのお言葉が中の人にも届いていてほしい、と思いました。
これでPeteのお話は一件落着。
のように見せかけてそうならない。
自分は正しいことをしたんだという自負と、お母さんにひどいことをしたという罪悪感の間でPeteは揺れている。
ママはそんな事は意にも介さず学校へと押しかけてきて「Peteをそそのかしたのはアンタね!ポイントを全て失うなんて正気じゃない!」と険しい表情で食ってかかる。
こんだけの事件を起こしたのに、これまでのやり方を変えようとしないママを持て余すPete。
私塾をさぼり、ひたすらマンションの階段を上へ上へと上がっていく。
しかし屋上の扉を閉まっていて、そこで心の糸がぷつっと切れたPeteはパパに電話。
「母さんが大嫌いだ。嫌いになりたくないのに母さんは止めてくれないから、もうどうしていいのか判らなくて」
と苦悶の表情。
ひとまず部屋に戻ったPeteファミリー。
ママは感情をあらわにしなかったこれまでとは違って、ここでは序盤から取り乱し気味。
「アナタは私の全てなのよ。判ってる?どうしてこんなことが」
「判ってるからだよ。ボクが母さんの全てだって判ってるからだよ」
ハッキリと言葉にされませんが、暗に自殺未遂を仄めかしてるのは、誰もが判る。
なんで飛び降りようとしたの?という問いかけに、ボクが母さんの全てだから飛んで終わりにしようと思ったんだ。
という強烈な返しをされ、さすがのママも言葉を失う。
つづく「悪いことをやめられないの?これ以上母さんを嫌いになりたくないんだ」という言葉に、クールビューティーの仮面を外さなかったPeteママは大号泣。
今までとのギャップが凄いこともあり、とても迫力のあるシーンとなりました。
対するPete役Singさんもこの熱演に引っ張られての好演。
「やり直せるよ」
というPeteの言葉で、おそらくはドラマにおけるPeteのパートは終わり。
タイ沼に引き込まれるきっかけとなったLoveSickという作品から、ずっと中の人Singさんを見ていた身としましては。
地道にコツコツ脇役人生を続けながら、役者として成長してきたSingさんに、こんなやりがいのある役を与えてくれて、中盤の大きな見せ場を任せてくれた監督に「ありがとう」という言葉しかありませんよ^^
見事に責任を果たしたSingもスゲーぜ!ウォーアイニー。
って褒めちぎってもいいんですけど^^;
演技というのは相手がいてこそ成り立つもので。
やはりここはママ、パパ、Mr Qの中の人が彼のパフォーマンスを引き上げてくれているんだろうなと感じます(推しには厳しく!)。
特にママ。
Singさんに限らず、このドラマは若手と大人の絡みが(BL作品に比べると)とても多く、かつベテラン勢が上手いだけじゃなくそれぞれ個性的。
昭和の父ちゃん感満載のNateeパパ。
極道気質のセレブリティ、Tidaママ。
実の息子を「足手まとい」と言ってはばからない仕事命のGunパパに、逆に血がつながってるわけでもない娘のために訴訟も辞さないMindママ。
BLに限らず、学園モノの親の扱いは「刺し身のツマ」みたいなことが多いけど、このドラマではちゃんと親たちの問題も掘り下げられていく。
必然、これから伸びていく若手役者とベテランがなんどもガッツリ共演するし、時にベテラン同士の演技対決も堪能できる。
この環境が若手の役者に良い影響を与えないわけが。ない!
この作品に出演できた若手役者は、とてもラッキーだったな。
これからの役者人生に大きな財産になっていくんだろうな。
ほんと、そんな作品にSingさんを出してくれてありがとう。
さて。
Peteを中心にしたサブプロットの回収と、Juneの話がいよいよ大詰めに近づいていく中、ちょっと影のうすかったMind、Gun、Nateeの3人組。
死んだと思っていた姉、Meenが帰ってきたという展開で次回は再びメインストリームに返り咲くのか!
待て次号!