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The Effect EP2 「予測不能!BL脳ほど騙される!」

え?これそういうお話なの?

予測不可能、斜め上すぎる驚愕の展開を見せた

The Effectの第二話の感想を 

rukacchii.hatenablog.com

 

お話はShinの憧れの人、Keng様の独白で幕をあけます。

 

父親とソリが合わず、一見優しい母親は自分が苦手な食べ物も覚えていない。

誰も自分を見てくれない。

いつか自分の会社を持つためにも常にパーフェクトでないといけない。

そうやって自分で自分を追い込んできたKeng。

キャンパスを歩いてた彼は自分が話題にされている事に気づき足を止める。

話題にしていたのは小柄で色白な少年達で、Kengは癒やし系笑顔のその少年に一目惚れしてしまう。

 

なるほどKengは偶然の出会いが起こる前にすでにShinの事を知っていたのか!
という事実が明かされました。

まぁ、これは軽いジャブみたいな物で、さほど驚く物でもありません。

 

 

 

校舎でうっかりゴッツンコ。

偶然の出会いを経て、Shinの名前を聞き出したKengはさらに彼への想いを募らせる。

Shinがネクタイを返そうと様子を伺っていたように、Kengも声をかけようと彼の出没しそうなところをうろついていた

面白くないのは写真部の彼の友人Man。

彼はずっと前からKengに友情以上のものを感じていたし、それはKengも知っていた。

自分にそんな趣味はないからお前とは付き合えない。

そう何度言われても「絶対この人は自分と同じ人種」だとManは信じて疑わない。

あまりにしつこい追求にキレたKeng。

「オレがお前のことを友達と思ってなければ一発顔にぶちこんでるとこだ」

と吐き捨てる。

 

Manさんの気持ちは初登場のシーンでバレバレではありました。

しかし、あの時点ではなんでShinが部室に現れただけでManはここまで驚愕するのか?

あんなにも憎々しげな表情をするのかは個人的には腑に落ちませんでした。

今回のエピソードが事前にあった事が明かされ、ようやくスッキリ。

自分からKengを奪っていきそうな人物が、いよいよ自分達の領域にまで土足で踏み入ってきたわけでManが激しく動揺するのも無理もないなと思いました。

 

伏線の回収がさりげなく鮮やかだという事に加え「Keng、Manをだいぶ邪険にする」というエピソードが入ったことで、Manという人物に同情する余地が生まれてきます。

見立てどおりKengは自分と同じ人種だったのに自分の事は恋人として見てくれない。

世間知らずのShinは自分たち仲間だけの領域をじりじりと侵食しはじめる。

Kengは自分の気持ちを知っているのに、目の前でShinへの愛情を見せつける。

 

どす黒い感情を制御できずManの行動はエスカレート。

KengとShinがベッドの上でキスしているかのような写真をSNSにアップロードする。

 

弁解をしづらい写真がばらまかれ、一気に校内の注目を浴びるShin。

コミュ障の彼には注目を浴びるだけでも辛い。

ほとんど空気のような存在だったShinよりも失う物が多いはずのKengは阿修羅のごとく激怒した。

部室に行くなり「写真消せよ!ごらぁ!でねーと殺すぞ!あぁ?」と殴りつける。

 

「写真を消したってなんの解決にならないと思うね」

「友達なんだよな?なんでこんな事したんだよ!」

「お前のことがスキだって言ったよな?あぁ全部オレがやったよ。なぜって?お前にほんとの自分を認めて欲しいからだよ。いつまでごまかすつもりなんだよ。ほんとは分かってるはずだ。ただ親が怖いからごまかしてるだけでさ。オレは……、チャンスを与えてほしかった。お前がアイツにくれたように」

 

からのキス。

からの「しーあっ」と突き飛ばすKeng先輩。

なんか「もう最終回前話?」みたいな修羅場が展開されましたけど、この2話で一番グッと来たのはこのManのセリフですかね。

判るわ〜ってなりますね。

 

 

 

この写真部での出来事も影響して、いよいよもってKeng先輩のイメージは失墜。

両親にもばれ、パパにもママにも怒られる。

Shinはといえば「トラブルメーカー」とののしられ、自責の念を募らせる。

 

このあたりShinさんはほとんど喋らないんですけど、表情が切ないですね。

ちょっと充血した目が痛々しいです。

撮影が押して寝不足なだけかもしれませんけどね^^;

 

Kengから呼び出されたShinはキャンパスの片隅で会うことに。

自分のせいで先輩に大きく迷惑がかかってしまったと落ち込むShin。

「みんな、先輩のことをゲイだって。先輩は男を好きだって。そうじゃないのに。ボクどうしたらいいのか。説明しても誰も聞いてくれないし……」

「みんが言うとおり、オレはゲイなんだって言ったら、Shinはどう思う?」

少し考えたShinの答えは

「気にしませんよ。先輩が男の人が好きでも女の人が好きでも、ボクの知ってる先輩に変わりはないですからね」

これが先輩にとってはクリティカルに悪手だった事は、この回の最後で明かされましたね。

この段階でShinが一言「ボクは違いますけどね」と言っておいたら、あの展開にはならなかったでしょう。悲しい。

 

この時もすぐに誰かに盗撮されて2人の立場はますます悪くなる。
これ以上先輩の人生をぶち壊すわけにはいかないと先輩と距離を取るようになるShin。

先輩は彼と会って話がしたくて、ついには一度訪れた事のある彼の家まで押しかけてきた。

Shin家のリビングで話す2人。
これ以上の先輩の人生をぶち壊すわけにはいかないというShinに、ついにKengは自分の気持ちを告白する。

「お前のことが好きなんだ、お前を失いたくない」

「Keng……先輩?」

Kengの表情も鬼気迫るものがありますが、Shin役のJames君の演技がとても素晴らしい。

この時点では先輩の発した言葉の意味に、まだかすかに疑問を持ってる。

まだ拒絶の言葉を言わずに済ませられないか探ってる。

ごまかす事はできないと判って覚悟を決めて

「先輩のことは尊敬してます。心配もしてます。そのことは判ってくれてますよね?でも、そういう気持ちは持っていません」

一言一言、相手を極力傷つけないように配慮しながら自分には恋愛感情がないと伝えていく。

気持ちの切り替わりを、さして大きくない表情の変化で伝えているとてもいい演技。

 

この後先輩はバーサクモードに突入し、彼を虐待するのでありました。

二度見たいとは思えない、えげつないシーンでした。

2話はここまで!

 

まさかKengがShinを襲う人だとは1ミリも思っていなかったので、とんでもなく驚きました。

加えてShinがどうやらセクマイ設定ではないことにも驚きました。


驚きましたが、1話の時点から伏線は貼ってあったんですよね。

半裸のKengに抱きつかれた時、Shinは嫌な顔をしていました。

コミカルな曲でミスリードされましたけど、あれは普通に「嫌だった」という事なんでしょうね。

 

Kengさんが終盤に向かうにつれてストーカーのようになっていく所も、BLにありがちな強引な攻め設定なのかと思い、変だとは思わなかったのですが普通に考えりゃちょっと怖い。

タイBL見てますよ。

って人ほどアチコチで意外な展開に騙されてるんじゃないでしょうか?

 

 

 

世間からの厳しいイジメにも負けず愛を貫く2人の若者の話かと思いきや、ソーシャルブリーやアウティング、そして虐待と社会問題を扱った硬派な作品なんですよ。

と宣言してみせた第二話ですが……。

 

社会派のまま展開していくのか。

ここからShinとKengのラブストーリーに持っていくのか(いけるのか?)

そもそもこの世界観でセクマイではないはずのShinはKengに恋愛感情を持てるのか?

友人がひどい目にあったのを知りつつBrightとPramtoは愛を育てていく事ができるのか?

実は今回秘かに共感を寄せてしまったManですが、この先も共感出来る人物であり続けるのか?それとも最悪のヴィランとしてさらにShinを苦しめるのか?

この先の展開がまったく読めないです。

だからこそ、とてもおもしろい。

展開がキツイので万人に勧められなくなってしまいましたが、とても見応えのあるドラマです。

 

そうだ! 

この重たい作品を切なく彩るBoyさんの曲もまた素晴らしい。

シビアな展開の最後にこの曲がかかるだけで作品から受けたダメージが癒やされます。

というわけで。

待て次号!

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