この作品は、ブログを執筆した時点ではインターファン向けにRookie Thailandの公式Youtubeチャンネルで配信されています。
端から3話で完結と聞いていた
『The Best Story』最終話の感想を
二話↓↓↓
(執筆時点)制作陣に人的リソースが足りてないのか。
この3話は字幕がポロポロ抜けてます。
友人同志のだべり合いなら抜けていても「まぁいいか」という感じですが、めっちゃ重要な部分も抜けてます^^;
抜けてて重要な部分など補いながら諸々突っ込んでいきたいと思いますよ。
学内ライブが盛況で、どちらかというとイケてない子だったBest君は一夜にして人気者に。
バンドメンバーに「いいのがいるぜ」と推薦したのは自分なのに、いざ人気者になってしまうと独占欲が首をもたげてちょい不機嫌になるDew。
人気者。といっても所詮は校内ライブだし、Best君本人は以前と変わらず挙動がいまいち垢抜けないままなのに「変わる必要なんかない」とクギを指し「もとから十分良かった。前のふっつーな感じでも可愛かった」と口走る。
自分だけが知ってた魅力的な推しがみんなの知るところとなってしまって、遠くなったように感じる古参の推しの寂しさ、みたいな感じで深く共感できる方もいるんじゃないでしょうか?
「野菜を食べろ」とか言いながら自分は揚げ物+ライスな事を指摘されるDew君とか「元からお前は可愛いぜ」とか言われて微妙にニンマリするBest君とか。
知り合って間もないという設定もあり、意外と少なかったYinさんWarさんのやりとりが微笑ましい。
そんな微笑ましいエピソードに水をさすのがDewの友人のJK、Fern。
校内ライブでDewの気持ちが自分ではなくBest君にあると気づいてしまい、彼女はDew一味から距離を取る。
じつは鈍感男子のDew君はFernちゃんの気持ちにまるで気がついていなかったので、彼女の異変の理由がわからず悶々。
「ずっとあんたが好きだったんじゃい!気づけやボケ!(大幅な意訳)」
と言われて凹んでみるも、インスタにあげたBestさんの写真をみるとニマニマしちゃう。気持ちはついBestさんに向かってしまうのでありました。
グループぐるみで仲良くなったDew派とBest派。
Dewが「お母さんが卒業を祝ってくれるから、みんなをウチに招待したい」と自身の派閥構成員(2名)に切り出してるところに、Best派の面々が現れる。
「テスト勉強をしないといけない」とモジモジする大将を尻目に
「コイツは体が空いている。コイツはご招待に預かれますよ」と押し込んで、かくしてBestさんはDew家にお邪魔することになるのであった。
この会合には「気づけやボケ!」と切れときながら「友達でも平気」とDewと仲直りしたFernちゃんもお邪魔してくる。
Best君とFernちゃんのテーブル囲んでの冷戦が勃発するのかと思ったら、Fernちゃんはよりえげつない作戦に。
旧知の仲であるDewママに
「今日来てるBestって子とDewは友人以上の関係みたいなんですよ」
と密告。
動揺するお母さんがこの時なんと言ったのか。
割とこの重要な部分の字幕も抜けているのでありまして。視聴時、僕は「そんな根拠のない事言わないように」とFernちゃんを諭してるのかと思ったら。
どうやらここでお母さんは「そんなの私は受け入れられない」とおっしゃっていたようです。
そうともしらずに^^
DewとBestは互いのお皿におかずを取り分けっこして、ラブラブっぷりを見せつける。それを見つめるFernちゃんとお母さんの視線のまー怖い事。
自分たちの世界に浸っていないで、この時ママンに視線を向けていたら、境遇のヤバさに気がついたでしょうに……。
1人息子という事もあるのか。
お母さんは「あなたが幸せなら相手は誰でもよくってよ」とは言ってやれない。
「バンコクの大学に進学する(つもり)」とBestが言うのを聞いたDewママンは、息子に「お父さんのいるチェンマイに進学しなさい」ときつく言い渡す。
かくして、本人達の想いとは裏腹に離れ離れになってしまう2人。
そうなる前に「彼に想いを伝えちまえよ」と励まされたBestくんは(おそらく)卒業の当日に、彼に想いを伝えるために会いに行く。
2度と着る事のない制服に仲良し同志で寄せ書きしあうのは、タイの卒業式の恒例行事のようで、Hormonesというだいぶ昔の学園ドラマでも使われてました。
どこになにを書くのかは当然書く人の自由みたいなので、日本の第二ボタン同様にドラマを盛り上げやすいネタ。
Best君も、Dew君も、そして2人の宿敵Fernちゃんも、全員、服を脱がないと文字が読めない背中に書くのがあざとい感じ^^;
なんて書いたか、本人ならずとも気になるこのメッセージに字幕がついていません。
Fernちゃん「これからもずっとDewの事が好き」というような事を書き
DewはBestに「有名になっても、俺の事を忘れないで」と書き
BestはDewに「君のことが好き」と書こうとして、Fernのメッセージを見てしまって「君のことがす……」までしか書けなかった。
という感じのようです。
書かれた文字から察するにDewさんだけが気持ち抑えめ。
他の2人はダダ漏れてます。
自分の気持ちを言葉にもせず、文字でもきちんと伝えられず、ふがいない自分に凹んだBest君はしょげた顔して一味の元に戻って、オイオイと声をあげて泣くのでした。
この後、自宅に戻って互いを想うしんみり系のシーンもあることはありますが、実質このメッセージを書くところでお話は終了となりました。
以降は余韻、みたいなものに感じられます。
Dewと対峙して、精一杯自分の気持ちを伝えようとするBest君。
彼の気持ちを切々と表現したWarさんの演技には本当に引き込まれるものがありますが、全体としては中途半端と言いますか……。
「え?これで終わり?」感の強い幕切れですね。
このドラマの中心人物たるDewとBestとFernちゃん。
そん中で自ら主体的にアクションを起こしたのは、Fernちゃんだけで、DewもBestも悶々と相手を思うだけ。
物語は成立させるのは「対立」と「葛藤」と言われますが、このドラマには「葛藤」も「対立」も存在するけど、それと立ち向かうアクションが起こらないうちに終わってしまったな。
起承転結の「起」をソツなくこなして、さぁこれから!という段階で終了しちゃった。
そんな印象を感じます。
ま。
DewもBestも中の人の持ち味が活きる好感度の高いキャラクター。
3話でサラッとハッピーエンドにするよりも、サッドエンドで終わったほうが、続編を繋ぎやすいとも言えます。
すでに何度も書いていますが、Warさんの演技は今回も非常に惹きつけられるし、あまり予算があるとは思えないのに映像も美しく取れているので、より納得感のある結末に繋いでいって欲しいかなあ、とは思いました。
というわけで。この作品は以上です。
読んでくれてありがとう。また別の作品で!