Fahと仲間の一向はチェンマイからさらに遠く離れた山奥にいた。医療や教育支援を無償で行うボランティアとして近代化が行き届かない寒村へと向かっていたのだ。
さすがはここまで8話を通して、泣き言ばかりの弟をスマートにサポートしてきたFah兄さん。なんて志が高いのだろう!と思ったのはほんの序盤だけでした。
Star in my mind 第1話の感想を
弟たちがバカップルと化した顛末はこちら「Star in my mind」をご覧ください。
もはや(別の作品で)見慣れてしまったタイの山奥からのスタートに「おいや?兄さん、前回の衝突事故はどうなったんだい?」と軽い戸惑いと共に幕を空けるSky in your heart。
この疑問を放置したまま、なんかグダグダ無駄口多い都会の若者御一行の山村訪問記が進んでいく。この時点で
「あれ?実はこの作品、Star in my mindの続きじゃないのかな?もしかして過去?」
と感じたほどに今まで見てきたFah兄さんと雰囲気が違う。そうこうする内にお兄さんのパートナーとなるチェンマイのおぼっちゃまPrince(名は体を表すというやつですね)がFahの前に現れる。
チェンマイで婚前旅行を楽しんでる間に「兄、交通事故で病院に運ばれる」という知らせを受けた弟は急遽バンコクに舞い戻る事になり、宿泊先のご子息であるPrince(適当な理由で)も弟と一緒にバンコクへ。そこでFahと運命的な出会いを果たすのであった。
という筋書きを前回僕は勝手に思い描いていたので(自分が悪いのですが)この出会い方がまず意外。
さらに意外だったのは。弟に対しては世話焼き係だったFahさんが、出会って早々年下のPrinceさんに叱られるという展開もまた意外。
「やはりこれは平行世界の話だったりするのだろうか?」
と思っていたらお兄さんは遠いバンコクにいる弟と、出来たばかりの彼氏のことを思い起こして、過去のお話という説をまず打ち消した。
さらに程なく「やつらは信用なりませぬ」と村のえらい人にご注進するPrinceさん。しかし村のえらい人は「そんなことは百も承知ぞ。やつらはなんたって不祥事を起こして社会奉仕活動としてこの村に来ておるのじゃからの」と口走る。
この時点でようやく前回とつながった。
飲酒運転で事故った3人は幸い(ベンツ頑丈なので)命に別状はなかったものの、その素行の悪さを咎められ、山奥に送られたのでした。
意識高いワケじゃなかったんですね^^;
兄とそのお供2名はこんな感じの心構えなので「携帯の電波がはいんねー」だの「部屋がぼろ屋だの」文句ばっかり。あげく街で仕入niiれた酒を飲みすぎ仕事に遅れまたもPrinceに怒られる。
そんなだらしない大人にFahがなってしまったのは、すべては失恋が原因だった(ん?百歩譲ってFahがちゃらんぽらんなのはそれで説明がつくとして。残りの2名がちゃらんぽらんなのにはまるで説明がつかないぞ^^;)。
という感じの展開でございました。
「そっかー。兄、じつはいい加減な人だったのかー。弟の前でだけ余裕のある大人のふりしてたんだなぁ」というのが率直な感想。
世間知らずなお坊ちゃまPrinceを、Fahが大人の包容力で優しく包み込んで、絡めとってく話なのだと思っていたら、失恋の痛手でグロッキー寸前のお兄さんを生真面目な王子がたしなめ、更生させていく(うちに恋に落ちる)という話になっていくのでしょうか。
まだ初回なので断定はできませんけれど……。弟パートより、本作の方が作りがしっかりしてる印象を受けました。
待て次号!