タイBL、タイドラマに浸かる日々|サバイなブログ

タイBL、タイドラマを中心にアジアのドラマ・映画について語ってます

タイBL『My Secret Love the Series』前半戦。「BL Fame!」で流行語大賞を目指せ

Youtubeでの配信期間が割とシビアにこの作品。

2話、3話を見逃した後はここまでずっと見てました。

派手さに少し欠けるものの、ここまでのところウェルメイドで堅実な作りのこの作品を前半戦という括りでツラツラと語ってみたいと思います。

タイBL『My Secret Love the Series』前半戦の感想を 

rukacchii.hatenablog.com

2話と3話を見ていないのでこの間なにが起こったのかは推測するしかないわけですが、おそらく初回でインパクト一人勝ちしてた校長がEarth君演じるKimさんと、ドッキリ系YoutuberのMekさんをカップルとして売り出そうと思い立つ。

作った「BLコンテンツ」が当たってしまった結果、以降もBLカップルとして活動する羽目になり満更でもない様子でなんとなーくお互いを意識することになる。

くわえて元々が目立ちたかっただけのMekさん的には、おバカ系ドッキリコンテンツを一生懸命作るよりもKimとちょこっと密着するだけでドカンとアクセス数を稼げるBLコンテンツの方がコスパもいいし、ちやほやされる。

結果、Mekさんとチームで組んでたドッキリ系Youtuberはリーダーを失う事になる。だったら自分のチャンネルを立ち上げようと思ったメンバーの1人Bearはしかし「自分がホントの作りたい物」がよく判らない。

悶々とする彼の相談にのるのは元から彼らのチャンネルの大ファンだったBomb。Bearはひょんな事からBombが彼の熱烈なファンだという気がついて、彼の事を意識するようになる。

 

 

 

初回の出番があまりないので、今ひとつキャラがつかめてない彫りの深い目ヂカライケメンTimさんは(おそらく)人気者としての地位を揺らがせたくない人なのか、Kimに接触し「自分とBLコンテンツを作らないか」と言い出して、MekとKimの邪魔をする。いつもニコニコの彼の友人Mai君は彼が他の男にちょっかいを出すのを見て密かに心を痛めている。

さらにもう一組。KimMekの話の影響を受けずに勝手に進んでる(ように見える)カップルも加わって4つのお話が同時並行して進んでいきます。

プラトニックな作風をここまで貫いてきましたが、六話でついに我慢の限界に到達したのか^^;

カップルが(いや1カップルは初めてではない筈ですけど)くんずほずれつという展開になりました。KimMekさんが頑張るシーンはカレイドスコープっぽいエフェクト処理を使っていて、グランピングのテントの中というお膳立てにふさわしい幻想的なシーンに仕上がってました。

これと同様のエフェクトを先日、I told sunset about youのPP君が自身のMVでも使用してましたね。こちらです!

PP Krit - นอกสายตา [Live Session] - YouTube

生々しさを削ぎつつもドラマのラブシーンには不可欠な美しさやロマンティックさを出せるので、演者にも視聴者にもWin-Winなシーンに仕上がっていたのではないでしょうか。

さて前半戦を通して見ていて「面白いな」と感じていたのが、男の子同士がスキンシップする様を「BLコンテンツ」として定義していて、しかもそのコンテンツが当たった結果、人気がブレイクする事を「BL Fame」と呼んでいるという部分。

彼らが提供してるのは消費される事前提の「コンテンツ」なので、極端な話「愛情」とか「友情」とか個人的な感情がなくても作り出す事が出来てしまう。

だからめちゃくちゃ気楽に「オレとBLコンテンツを作らないか?」みたいなセリフが飛び出してくる。

その結果一夜にして名声を経て、うまい事やれば経済的にも報われる。そんな夢に引き寄せられて消費しきれない程無数のBLコンテンツが生み出されているそのリアルな現状をそのまんま作劇に反映させてる。

「売れるし、受けるから、作ってる」という制作側のドライな本音を作品を視聴中に感じます。

 

 

 

作劇面でいうならば「ニーズのあるBLコンテンツを作ってる」設定を登場人物に与えることで、ハグしたり、ハートマーク作ったり、手をつないだり、といったこのドラマの視聴者的にもコンテンツとして需要のある部分を「気持ち」がなくても作り出せるのは大きなアドバンテージだと思う。

普通の男子が「転んだはずみにキスをしちゃって、次の瞬間から恋に落ちる」という設定よりも「普通の男子が人気者になりたくて(金が欲しくて)スキンシップを重ねるうちに、いつのまにか気持ちが芽生えてしまってた」という方が個人的には数段飲み込みやすい設定です。

形から入ったKimとMekも6話でついに気持ちが注ぎこまれて本物になるという展開。

後半戦では2人の「気持ち」が試される展開になるのでしょうか。楽しみです。

待て次号!