スコールの夜。一人暮らしのその青年は迷い猫を拾って帰宅した。
猫をソファに置いた彼が冷蔵庫を開けミルクを注ぐそのほんのわずかなスキをつき……。
ふてぶてしい表情のその猫はあれよあれよとトランスフォーム。
気づくと無邪気な少年に姿を変えていたのでした(当社比でカワイサ3割増し)。
猫を拾ったはずなのに!
慌てた長髪の青年はポリスに電話。だがしかし。トランスフォーム後の猫ちゃんが意外にも可愛かったので、警察への通報をやめ、ちょっと事情を聞くことにした。
とドラマ開始からここまでほんの1分。
荒唐無稽な設定にも関わらずロケットスタートにもほどがある^^
いや荒唐無稽な設定だからの「そういう設定なんですよ!」という開き直りの正面突破。
なのかもしれません。
というわけでタイと中国の合作BL。BL?姿形は少年だけど、その実態は猫なのだから、はたしてBLと呼んでいいのだろうか?
というそもそもそこから疑問を感じる
『Meow Ears Up 』の感想を。
予告はこちらでございます。
執筆時現在この作品はYoutubeでサイマル配信されています。また後日日本のVODでの配信も予定されているということです。
猫の名前はMeow。
タイ語ネイティブで意思の疎通は問題なく可能。
慣れてないはずの2足歩行もなんなくこなし、五本の指を巧みに駆使して冷蔵庫もバスルームの扉もしれっと開ける^^
唯一猫らしいのは耳と尻尾が生えていること。
しかもこれすらも、気合で引っ込めることが可能という……^^;
ストーリー進行に都合がいいのも程がある甘々ゆるゆるな設定。
これで容姿が可愛くなければ化け猫と恐れられそうなスペックのMeow君を演じているのはLove by chanceでAeの友人グループの1人、Pinを演じたJames君。
彼は本作品の前に「BLと見せかけて超絶鬱展開の社会ドラマ、The Effect」に出演しています。
新しいBLだと思ってワクワクして視聴した人たちに、胃もたれしそうな重たいメニューを突きつける事になった前作。
そのイメージを払拭しようという気構えなのか、今回は猫の擬人化ラブコメディという路線で主演を勤めることになりました。
ニッチすぎるという点では前作とあまり変わらない気もするのですが……。^^;
猫やら犬やらが人型になるという設定は、昨今BLでも散見されるモチーフですが実際に耳が生えてる作品は初めてのような気がします。
しかもこの耳、ピクピク動くんですよね^^;
しょーじきハ◯ズか◯ンキのパーティーグッズコーナーにありそうなチープ感のあるウィッグなので、CGなのか、機械操作なのかは不明ですが動いた時にはちょっと衝撃^^
ただしやはりウィッグ感は否めない。
お外に連れ出す時は帽子着用となるようで予告編のサムネにもある耳ポケットありの帽子着用時のほうが愛らしい印象になってます。
お話は現時点では「人に擬態する猫と、孤独を愛する青年のゆるーくほのぼのとした同棲生活」を描いています。
強い引きはないけれど、程よく心地よい。
数年前のOFFGUNの出世作「Puppy Honey」と作品のテイスト感が似てるかなと思いました。
待て次号!