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祝5週年。伝説のタイBLドラマ『LoveSick the Series』について語ってみる

そうか〜。Lovesick公開からもう5年もたつわけですか。
Youtubeでこのドラマを見かけてなかったら、タイに興味を持つ事もなかったし、実写BLとか見る事もなかったんだよなぁ、とちょっとこみ上げるものがあったので、今回は5周年を迎え、今のタイドラマにおけるBL祭の先駆けとなった作品「LoveSick the Series」について取り上げてみようと思います。

 目次はこちら。

 

 

 

LoveSick the Seriesとはなんぞや

ずばり学園BLドラマです。ウェブ公開されたタイの同名BL小説が原作になっています。シーズン2までありますが、シーズン1が全12話なのに、シーズン2は倍増以上の36話もあります。
シーズン1の公開当初は、青春群像劇を目指していたのか、周囲の学生ノーマルカップルの恋の話も結構な時間を割いて描写されていました。
シーズン2になると「BL。売れる!」と考えたのか、右も左も同性カップルばかりなり。という状況になり、反比例して物語としての面白さはだだ下がりした、残念な作品ではありました。

ただ、この作品(ともう一つ別の作品が)ほぼ同時期にヒットを飛ばしたのがきっかけとなり、現在に至るまでのタイドラマBL祭への道が開かれたので、タイドラマを語る上での記念碑的な作品だってのは間違いないです。

ちなみに権利関係が緩かったのか、シーズン1は英語字幕をつけられ大量にYoutubeにアップされてます。今も残っているので、自己責任でご覧になることができます。
シーズン2は公式がアップロードしてくれているのですが、英語の字幕もついてないんですよね。当然勝手連の英語字幕つきの動画はすぐに削除されてしまっているようです。

あらすじ

軽音楽部の部長を務めるNohは、予算を増額するため生徒会に乗り込んだ。その場にいたのは同学年の優等生で生徒会長の秘書を務めるPhun。彼は予算額を増額するかわりに、Nohに交換条件をだした。

「ボクの彼氏になってくんない?」

Phunには当時Aimという彼女がいた。しかし裕福な家庭の子が多いfriday高校の中でも、きわだって裕福な家に生まれたPhunには結婚相手を自分で選ぶ自由がない。親の決めた、いいなづけと結婚したくないPhunは、自分にカレシがいる事を知れば、妹のPangがきっと応援をしてくれる。父は妹に激アマなので、妹の口添えがあれば婚約を破棄できると考え、Nohに偽造カレシになってほしいと頼んだのだ。

なし崩し的にPangの前ではカレシを演じる事になるNoh。二人で過ごす時間が増え、互いの心に友情以上の物が芽吹きはじめる。

テレビゲームの最中に、どちらともなく見つめあい、キスしそうになる二人。
自分の感情にとまどい、ぎこちない態度を取るPhun。Nohへの気持ちを止められないから、少し距離を置きたいというPhun。Nohはそんな彼に「ごちゃごちゃした理由はおいて、今お前が一番したいのはなんだよ?」と尋ねる。

「きみがほしいんだ」

自分達の気持ちに正直になり、体を重ねた二人だったが互いの恋人や世間体を考えて、互いの関係を前に進めないことを決める。
とまぁ、ここまでがシーズン1。

シーズン2は互いへの感情を押し殺しながら彼女と4人でお泊りデートしたり、Phunの彼女が実はいろんな男と遊んでいる事が発覚したり、Nohの親友ohmが軽音楽部の後輩mickとできちゃったりする、という展開がダラダラと続いた後、PhunとNohが表立ってお付き合いを始めます。という終わりを迎えます。

 

登場人物とキャスト

Noh/captain

坊主頭がトレードマークの主人公。軽音楽部の部長を務める普通の男子高校生。
Yuriという押しかけ彼女にふりまわされている。
演じているCaptainくんはこの役で大ブレークを果たした後、別のテレビ局、GMM制作のドラマに少し出ていたくらいで、どうするつもりなんだろう?と思っていましたが、今年かな。Project Sなどにも多数キャストを出しているNadao Bankokというタレント事務所に所属したようで、また最近(髪を伸ばして)露出が増えてます。

Phun/white

お坊ちゃまで優等生。Aimという彼女がいながらNohへの気持ちを止められず、一度は「これ以上はやめとこう」と言いながらも、ヤキモチを焼くのを止められないという、結構めんどくさい系の男子。演じるWhiteくんもGMM制作のドラマに出ていましたが、captainほどにはキャリアを構築しきれてない印象です。

Yuri
Nohの自称彼女。テンション高めの、キャピキャピした女子。日本人の父とのハーフで、お父さんから電話がかかったときの着信音が津軽海峡冬景色だったのには笑った

Aim
Phunの彼女。おとなしいめかと思いきや、プライドの高い、わがままお嬢様。
自分が注目を浴びていないと気にいらない。

Earn/Nergn
生徒会の役員。Nohに密かに恋ごころを抱いている濃いめの男子。
シーズン1の後半がおもしろいのは、この人がNohにアタックを開始し、それにPhunが焼く、という展開があるからでしょう

Pete/August
生徒会の役員。Earnの親友という役どころですが、カップリングとして人気があり、中の人が一緒にファンミをしています

Per/Sinng
Nohの後輩。シーズン2では同級生のMarwinとのBLラインが展開されます。
演じるSinngくんはそのビジュアルもありまして、他のドラマでもBLラインをさせられている(割に、当たり役のすくない)損な役回りの役者さんです

LoveSick the Seriesの影響?

上にも書いたように、この作品の大ヒットをうけて、タイの学園ドラマは猫も杓子もBLドラマという現在の状況になっております。
LoveSickを放送したMcotでは、このあとMake it right(シーズン2まで。未見)を作り、今年はLove by chanceってのを放送するようです。


[Official Trailer] บังเอิญรัก | Love by chance


Lovesickのシーズン2が終了した直後あたりにSotusが始まり
2 moons(未見)とか What the duck(未見)、Waterboyy(未見)とかもありますし、そもそもSecret LoveやMy dear Looser、Kiss the series(未見)のように学園ドラマの1ラインがBLラインだったりという事もありまして、

いまやタイの若手俳優の登竜門?日本でいうなら仮面ライダーか、2.5次元ミュージカルか、って感じなんじゃないでしょうか。

 

 

 

LoveSickといえばこの歌!「Shake」

というか、タイのBL系ドラマの曲は7割くらいこの人じゃないか?ってくらい
タイのBLドラマに楽曲を提供しているBoy Sompobさんの「Shake」

youtu.be

youtu.be


キャストが歌ったバージョンと、御本人が歌ったバージョンの2種類があります。
イントロが青春ドラマっぽくて切ない。

 

ドラマとしてはいろいろとグダグダで、とくに技術面でのクオリティの低さがとても気になったのですが、シーズン1の中盤からラストにかけて、魔法がかかってるかのようにキラキラしている不思議な作品だった気がします。

とまぁ、5周年をむかえたLoveSickについて語ってみました。
せっかくなので「今のBL祭」の発端になったもう一つの作品についても、近いうちにとりあげてみようかなと思いましたよっと。