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I promised you the moon 第五話『Good Job and R.I.P Tuti』の巻


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順調に4年生(Senior)から始まりました。

2026年と表示されるシーンがあるので「一瞬、別れてから何年も経過しちゃったのか?」とアワアワしてしまったんですが、彼らが大学に入ったのが2021年。

Jaiの課題発表会があり別れることになったのが2025年の5月あたり。

第5話の冒頭ではOh-aewが課題発表会をしてるので、やはり同じくくらいの時期だとすると、辛い別れからほぼ一年が経過した。

くらいの時間経過でしょうか。

 

 

 

まずはこの時間経過に安堵のため息。

双方、頭を冷やすには充分だけど、まるで痛みを感じなくなるほどじゃない。傷跡はまだ生っぽさを残してる。

他の誰かを見つけても、元カレとのそれを凌駕するほど成熟した関係にはなれてないという絶妙な期間。

 

「5話で2人の大学4年間を語りつくす」という設定を守るためという事もあるんですけど、これが3年とか5年とか経過してからの再会だと、相手も自分も別人になってからの再会になる。

このドラマが最終的に大事だと言っているのは「身近な人の小さな変化をきちんと受け止める」事だと思うので、別人になってから2人が関係を修復できても意味がない。

失敗の傷跡は薄らいだけど、失敗した時の自分たちはまだ残ってる、位の期間がちょうど一年とか一年半くらいじゃないのかな?

と思うのです。

  

ちなみにTehがOh-aewにLINEを送った最後の日になるのが2026年の元旦。

年が変わったタイミングでついに追うのを諦めた、という感じのようです。

送ったLINEは半年間で29件。

……Teh。もう少し頑張っても良かったんじゃないでしょうか。

 

さて。この後はもうないという事だけが辛い。

タイドラマ「I promised you the moon」最終話の感想を

第四話↓↓↓

rukacchii.hatenablog.com

 

卒業を控えたギリギリのタイミングからお話はスタート。

課題のプレゼンを首尾よく終えたOh-aewと愉快な仲間たち(いつのまにかQと並んでのボスポジション)はQ家のリビングでグダグダする。

初登場した時は、Oh-aewを悪い遊びに誘うパリピ系のお坊ちゃま集団なのかと思いましたが、4年経っても自宅のソファでいつものメンツでグダるだけという……。

実は草食系おぼっちゃま集団でした。

 

素敵な仲間に支えられて、Oh-aewさんは人気急上昇中の若手役者にして、元カレ・Tehさんをテレビの向こうに発見しても、笑顔を見せられるまでに復調した。

特に大きなサポートをしてくれたQには感謝もしてるし、心も許しているけれど、Tehがしめていたポジションに彼を迎え入れることはできない。

Qに想いを告げられてこの関係をギクシャクさせてしまう前に「ずっと友達でいよう」とOh-aewは切り出し、Qの恋は一度も口に出されることなく終わってしまう。

 

とりあえずクラス全員の前で「君が好きじゃ」と音にしたBass君以上の草食系男子・Q。この子が属するグループがパリピであろうはずがなかった^^;

と今となっては思います。

QさんがOh-aewさんに惚れてそうだ、というのはふんわりと伝わってきてたんですが、この人が最後まで想いを口に出さなかったのは作劇的には良かったと思う。

彼が想いを告げる展開になったらOh-aewさんが瞬殺して終わっていたはずだし、仮に「揺れる」という展開になったら、だいぶとっちらかった進行になり最終話でここまでtehとoh-aewにフォーカスすることはできなかった。

本人にとってはふがない結末でしょうけれど、お話的にはこれでよかったと思いました。

 

 

 

時はさらにほんの少しだけ流れ、Oh-aewも社会人となる。

教授の紹介で入った優良企業に務める彼は、仕事で社を訪れてたTehと再会を果たすことに。

 

ここでOh-aewがTehの元カレだという事に気づかなかったのが、マネージャーにとっては運のつき、悪夢の始まりとなった……。かもしれませんね^^;

すぐに携帯に目を落とすのは止めましょうという教訓でしょうか。

 

この再会の時期ははっきり描写されてない(と思う)のですが。

12月にはTeh兄の結婚式が控えている事。

Tehの舞台のチケットは、結婚の招待状と共に送られてきたので日本の常識だと10月初旬くらい。

この舞台の稽古が2ヶ月から3ヶ月、同時進行したとしても戯曲の執筆に1ヶ月半。

くらいだとすると8月くらいじゃないのかな?

と推測します。

社員として働き始めて3ヶ月くらい。試用期間(という概念がタイの企業にあるかは知らないのですが)が過ぎた頃という感じではないでしょうか推測してます。

 

一方のTehは、この再会の2週間前に「目指す物は同じだったのに、なんか違う」と共演者と別れていて、元旦まではOh-aewと寄りを戻すことを諦めてなかったのだとしたら、この女優さんとの関係はお試し期間(半年)で終わった。

くらいじゃないかと推測します。

 

久しぶりの再会とは思えないほど、心地よい空気感でおしゃべりを楽しむTehとOh-aew。

ここでナイスなアシストをかましてくれたのがTuti君。

「だれ?」

と思ったんですが、シーズン1で2人の邪魔をしていたTeh家のお犬様の事でした。

2人の邪魔をして笑かしてくれたあのお犬様が、最後の最後でお空の上から2人を認めて、関係修復を早めてくれることになりました。

R.I.P Tuti.

 

 

 

この偶然の再会がおおむね心地よいものになったので、Tehは自分が演出をする課題の舞台を見に来てほしいと招待状を送る。

「元カレの舞台なんかいかない。だって俺たちのことがネタに使われてるんだぞ!」

と言ってたくせに元カレには見に来いという二枚舌こそ、俺たちのTeh。

それに律儀につきあってあげる元カレ・Oh-aewさんですが、その舞台が自分たちの事を模したもので、わかりやすく「やり直したい」というメッセージが伝わってくるものだったので、困惑したあげく途中退席する。

 

Teh。気が急きすぎて早まりましたね。

再会した時の空気感の良さを考えればLINEしても返事が帰ってきたと思うし、じりじりと会える機会を増やしていけば、半年後には自然と元に戻ってたと思うので。

中国ロケが控えていたので、それまでに決着したいという焦りがあったんでしょうか。

 

この会話の最後には予想したとおりOh-aewさんからお花の贈呈。

でも1話や4話のときには共にこめられていた「気持ち」がまるでない。

「お花の扱い、割とちいさかったな」とこんときは思ったのでした。

 

「答えはNOだ」と言っておきながら、すでにグラグラに揺れてるOh-aewさんがアドバイスを求めたのは旧友でほんのいっとき付き合ったこともあるBass。

シーズン1の最推しの登場に、出てきた瞬間「うぇーい」と大声をあげたことをここに告白します。

 

Bass降臨というファンサービスに喜びすぎて、初見時はうっかりしてましたけど、キャラクターの心情的にもこの人選はすごく納得感がある。

Tehからヨリを戻そうと言われて、しかもグラっときちゃってるけどどうしよう?

なんて事をいつものメンツには相談できない。

Qにも知られてしまうから。

すでに腹を決めた後ならまだしも「自分でもよくわからないんだ」とは言いづらい。

Oh-aewさんの優しさが感じられるシーンでもありました。

 

あ、肝心のBass君からのアドバイスは多くの友人からのアドバイスがそうであるように^^;「結局は自分で決めること」的なもので、ぶっちゃけ参考になるものではありませんでした。

そしてBassさんが現在幸せかどうかは、いまだ不明のままです。

続報に期待しましょう。

先行して式場に到着したシーズン1の仲間達の中にはBass君もいますが、この人とTehのやりとりには若干の含みを感じるのがいいっすね。

Oh-aewにお前のことで呼び出されたなんて事はオクビにも出さないし、ほんのりだけど喧嘩腰というか……。

未だに残る対抗意識的なものなのか、どこにも回収されないこの人の態度はどことなく引っかかります。

遅れてきたOh-aewも交えてブーケトスが行われた。

しかしタイではブーケトスに男子が参加するもんなんでしょうか?

したとして女子とガッツリ張り合う感じになるもんなんでしょうか?

さすがにならないと思うので「絵面の面白さ」を優先した演出なんでしょうけれど、並み居る男子達を押しのけて、Oh-aewさんがブーケをゲット。

そして、そのブーケを持って波打ち際に一人ただずむTehの元へ。

 

「お前と同じで、ボクにとっても、お前の代わりになれる人なんて誰もいない。今だってお前に毎日会いたいし、あーだこーだそーだ、あーだで、愛おしいんだよ」

あーだこーだの部分が定番ではありますが泣けます。

「だから、変わらない事に縛られることなんてなかったんだ。そばにいたい、その気持ちさえあれば」

 「またなにか問題が起こったら、ちゃんとボクと話しあってくれるよね?そうすれば一緒に乗り越えられる。そうすればもう簡単に負けたりしない。そんな2人に、なれるよね?」(もちろんすべて意訳品です)

 

Tehは無言でうなづいて(なにか一言ほしかったという気もしないではないです)Oh-aewはブーケを渡すのでした。

やはり第一話の段階から「花」を小道具として計画的に使用していたことが分かるカット。

実際につかんだのは花ではなくて彼の手だというところが「お前の全部、まるごと引き受けた」感をボクは感じて、この一連の流れで終始グジュグジュいってた鼻が、さらにグジュグジュになりました。

キスしてる時に感極まったのか肩を震わすOh-aewさんにも、ダメ押しでグジュグジュにされました。

 

ブーケを手にしたTehと「おまなにやってくれてんの?」ってしかめっつらのOh-aewさん。

Tehさんのインスタを見ながら、ファンサービス的にこれまでの主要な人たちの今が次々と映し出されてく。

Qのせつなそうな表情たるや言葉もでませんね〜

khim先輩とTopさんがそういう関係だったことにまるで気づきませんでしたね〜

服装からしてNewYorkのどっかの小屋で、1人たたずむJaiさんの夢が本当に叶うといいですね〜。

などと、シーズン1同様に、魅力的な脇役達の姿を見られて、あったかい気分になりますね。

願わくば、慌てるマネージャーの姿も見てみたかったところです。

 

「インスタにあげるべきじゃなかったのに。おおごとになるよ!」

「さてとこいつが。一緒にのりこえる最初の難関だぞ」

 

去っていく2人でお話は終了となりました。

2話以降、個別では青春ドラマという印象が強かったI promised you the moon。

全編をとおして見ていくと、2人が大人として別々の自己を確立していく過程で発生したすれちがい。その結果起こってしまった別れ。互いの違いを認めたうえで再び一緒に生きていく誓いと、2人の愛が決定的に変化する瞬間だけを切り取っていて、きっちりラブストーリーになっていたんですね。

 

青春ドラマとして見ても、恋愛ドラマとして見ても、どちらにしても素晴らしい作品でした。

スタッフ、キャスト、関係者すべての方に最大限の賛辞を送らせていただきたいです。

 

シーズン3は……。(寂しいものがありますが)必要ないんでしょうね。

守備範囲の広いテーマのもとで2人の関係を不足なく語り終えてしまったので、仮に作っても「個別の問題に対処してる」というだけのスケールの小さなお話でしかない。

今作と同程度の大きなテーマを見つけられれば話は違うのでしょうけど、縮小コピーにしかならないものを作り続ける。

という選択はしない気がするし、それでいいと思います。

 

ま、あれですよ。

シーズン1も2も含めて、ハッピーになれてない人がいますよね。

Bassとか、Qとか、ですけれど。

その2人で軽めのスピンオフを作ってくれるのはボクは大歓迎ですよ。

くっつけちゃってもいいし、1人ごと作ってくれたっていいですよ。

 

というわけで、とてもさみしいことってすが、これで『I promised you the moon』について語るのは終わりです。

読んでくれてありがとうございました。

MOVE ON! 

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I promised you the moonは(執筆当時)動画配信サービスVimeoのオンデマンドコンテンツとしてインターファンには有償で提供されています。

I Promised You the Moon

字幕は英語と中国語。

600円程度なので全5話視聴して3000円程度です。