タイBL、タイドラマに浸かる日々|サバイなブログ

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I promised you the moon 第四話。Tehらしい。やらかしてから「やらかした!』って気づくあたりが^^;


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上の予告を見た時は「四話のブログのタイトルは『逆襲のOh-aew』にしよう」と思っていました。が……。 

タイBL「I promised you the moon」第四話の感想を

第三話↓↓↓

rukacchii.hatenablog.com

 一話一年で進んできた『I Promissed you the moon』

4話はなんと前回の10秒後くらいから。

熱の入りすぎた稽古が終わり気まずい2人、という場面から始まりました。

3話からシームレスにつながっています。

 

この冒頭部分の展開で嬉しかったのは、Oh-aewが「あれは浮気ではなく、稽古の一環かも」と考えようとした事。

稽古場は、日常では押し殺してしまう感情を開放して役へのアプローチを探る場なので、色んな事が起こりうる。

ここでのガッツりめのキスシーンも(行為自体は)浮気と呼ばれる筋合いのものではないんですけど、舞台に馴染みのない人には理解しづらいかなとも思っていました。

 

だからお話としての分かりやすさを優先させて

稽古で2人がキスしてるのを見た > 浮気だ >ボク、哀しい。

からの男5人が団子状態になって泣く^^;(汗臭そうって思ったのはボクだけでしょうか?)

にしてしまう展開も1つの方向性だと思ったんですが。

そうなると、一度は演劇の道を志したOh-aewさんが、基本のキも知らない事になってしまって「ボクはベストを尽くしたよ」っていう2話目の言葉の信憑性が(元から薄いのに)完全に崩れてしまう。

すこし説明不足になっても、人物設定が維持されたのは個人的には嬉しい展開でした。

 

 

 

 「稽古かもしれんけど、浮気の線も捨てがたい」

赤い髪のにわか探偵は彼氏の真意を確かめるべく捜査を開始した。

帰宅した彼氏からのチューを拒否って浴室へ送り出した後、彼氏のバッグから稽古日記を引っ張り出して、盗み見て「あれはやっぱり、ただの稽古じゃないんでは?」という疑念を深めていく。

翌日。

探偵は自分の目で確かめようと、抜き打ちで稽古場を訪れる。

携帯に準ずるスーパープライベートな物を盗み見たり、職場に突然押しかけたりって「もっとも嫌われる行い」だと思うんですけどね^^;

 

休憩時間を利用して探偵は犯人に接触

「お前とウチのがキスしてるとこ見たんだぞ!」と攻撃を始める。

犯人P’jaiはアッサリ犯行を認めるも動機に関しては「演出の一環で、それ以上ではない」と完全否定。

ならば……。

と探偵は標的を変更。

「あのキスは一体なんなのさ?」と彼氏に迫る。

以降のやりとりは、お互い抑制が効いていて静かに語り合う感じで「2人とも大人になったんだなぁ」と感慨深いものがありました。

自分のことで手一杯のように見えるTehが、Oh-aewが舞台を手伝ってくれた理由に気づいてた事も驚きで

「もしかしてこの顛末は、これで丸く収まるのかも?」

と一瞬思ってしまいました。

 

稽古場でのキス事件は、これで一応収まって舞台当日。

稽古の甲斐あってTehの演技は素晴らしい。

Oh-aewは胸元に大きなハートマーク(下が素肌なのが、いかにも組合員という感じで微苦笑)が開いたシャツで登壇してきて、Tehに大きな花束を渡す。

さて、この花束については後ほど細かく語ってみよう。

「愛してる」

「俺もお前を愛してるよ」

ホントにこれにて一件落着するのか?

と思った矢先に、面会中にエージェントの人が接触

「あなたにふさわしい役がある」

と名刺を渡す。

喜ぶTehは、自分でも知らず「先輩はどこだろ?知らせないと」と口走る。

舞台を作り上げた仲間で、境遇的に自分に近くて「自分ごと」として喜んでくれるだろう人に、真っ先に知らせたい。

と思うのは当然ではあるんですけどね……。

彼氏がポスターを手伝ってくれた理由には思い至るのに、目の前の曇った表情には気づかないあたりがTehらしい^^;

 

打ち上げの席で。席を外したJaiの後を追うTeh。

舞台が終わって心地よく燃えつきているP'jaiの隣に静かに座る。

 

「TOP先輩もKhim先輩も見に来てくれるって言ったのに、いなかったな」

「とっつかまえて蹴り上げてやんなきゃ」

「James(元カレ)も。発表会には来てくれなかった。そりゃそうか。今じゃ嫌われてるもんな」

「俺でも行かないよ」

「なんでさ」

「元カレの舞台に行きたいやつなんているかよ。自分たちの事が描かれてるに決まってんのに」

「だな」

 

先輩達にTehを加えた4名が、Jaiの大学生活で最も深く心を通わせた友人になると思うのですが、出演者を除く全員が自分の集大成を見に来てくれなかった、というのが哀しい。

そのうちの1名が来ない理由は自分のせいだと判っていて、来ないと判っていても誘ってしまったあたりの寂しがりな部分が「夢」を取っ払ってしまった時の、この人の本質なのかもしれないな、と思うのです。

そして、こういう根っこの部分が優しい人は、相手に負の圧をかけてなにかを引きだすタイプの「演出スタイル」には向いてないとも思う。

 

自分の演出のせいで役者が苦しんでいるのを見て、自分も同じくらい傷ついてしまう様子からも、演出家として大成したいなら早急に別のアプローチを探すべきだろな、と思います。

セクハラ・パワハラにうるさい昨今、現代的ではないアプローチだとも思いますし。

 

あ、この演出方法はBlackoutのP'BIllyなら余裕です。

でもって3年後くらいにセクハラかパワハラで問題になります^^;

 

 

 

舞台を見ていたエージェントから声がかかった事を告げるTeh。

流れで、自分がいかにこの舞台を楽しんでいたか、Akinという役に入れ込んでいたか。役を知る過程で、Jaiの事も深く知る事ができてどんなに嬉しかったのか。今ではAkinのことをとても愛おしく思っている。Jaiのことも愛おしいと感じてる事を、静かに語る。

 

シーズン1を見返せないのでおぼろげですが、Tehがこんなに率直に相手への恋心を口に出すシーンはこれが初めてじゃないでしょうか。(シーズン1のエピソード3で一回あったような気がしますが、ここまでの熱はなかったような……)

 

稽古場でのキスと逆のベクトルで、この告白も浮気とは呼べない。

Tehは本気でこれを言っている。

拒否られた後の熱っぽい目がそれをはっきり物語ってる。

君にはOh-aewがいるんだぞ!という事さえなかったら、多くの人がこの告白シーンに良い方向に心動かされる真摯な告白だと思うんですが、だからこそ、その後のOh-aewとのやりとりが(個人的には)理解しずらい。

彼を傷つけたから、というだけでは熱量的に充分ではない激しい慟哭(どうこく)を見せるのですが……。

「でもあなた、JaiがOKしたらそれに乗っかったでしょ?」

って思うんですよね。

でもって、このOh-aewに捨てられ泣き叫ぶ方のTehさんも、どうも本気で苦しんでいるのが……理解しずらい。

理解はしずらいけれど、矛盾する本音が混在していて、つどつど入れ替わって、周りを振り回すというのはTehさんっぽいな、と思いました。

 

ちなみに一話に続いて登場した花束という小道具。

1話でも4話でも、一度Tehに預けた花(たぶん気持ち)をOh-aewが取り返す流れになっています。

1話の時は、手渡しで受け取った花は一応飾ってあるんですけれど。

今回は、奪い返して、叩きつけて、そして壊してしまうので、関係修復の難しさが暗示されます。

さて、5話ではどうなんでしょうか。

次こそはちゃんとTehがOh-aewから花束を受け取る展開になるのか。

それとも今度はTehからOhへ渡す展開になるのか。

そもそも出てこないのか(つまりただの偶然か)。

秘かに気になる部分です。

なお、この一部始終を見てたのに介入せずに去っていくJaiには誠実さを感じます。

やっぱりこの人にアンガーマネジメント的な演出方法は向いてない。

 

 

 

そして一週間が経ったけど、TehはOh-aewに会えずにいる。

彼の友人に頼み込んで、ようやく再開を果たしたOh-aewさん。その髪に色は赤から元に戻っていた。

 

一週間泣きっぱなしという精神状態だったのに、髪の色はわざわざ元に戻したというのがいじましい。

言及されないので完全な想像ですけれど、稽古日記に書かれてる事を読み、Jaiへの熱っぽい視線を間近で見せつけられ、Tehが別の誰かに惹かれている事に気づいたoh-aewが、うぉんうぉんと泣きながら「自分のなにがいけなかったんだろう」的な事を考えたあげく、髪色を戻した。

それで彼の気持ちを自分に引き戻せるかもしれないと考えて。

にもかからわず、それは彼の気持ちが離れた事の本質ではなく、結局は自分がJaiのようにTehが求めているものを差し出すことができない以上、うまくいかない。

そう気づいてしまっての「終わりにしよう」になった。

と想像するだけで泣けてきますね。

 

「Tehが欲しい物をOh-aewはあげられない。だからそれを持ってる他の誰かが現れたらまたTehはぐらついて、いずれOh-aewから離れていく」

という事に気がついたのはOh-aewで、Tehはどうもまだその事に気づいていないというのが……。

処置なしっつーか^^;

役者なのに自分への洞察力がなさすぎないかと、Teh寄りでドラマを見ている自分からしても思います。

そもそも別れ話に発展するとは思ってなかったぽいのも、処置なしっつーか。

 

現実だったらこれで2人はおしまいで、Oh-aewにとっては初恋の、Tehにとっては「やらかしちゃった辛い過去」として、ほろ苦く思い出すような物になるんでしょうけどね。

 

これはドラマなので。

こっから奇跡のハッピーエンドになることを期待しつつの。

待て次号! 

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I promised you the moonは(執筆当時)動画配信サービスVimeoのオンデマンドコンテンツとしてインターファンには有償で提供されています。

I Promised You the Moon

字幕は英語と中国語。

600円程度なので全5話視聴して3000円程度です。 

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