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涙腺決壊の神回。タイドラマ Happy Birthday 第八話

Happyという言葉のついたタイトルに逆らうかの様に。

どんどんと物語からハッピー感が消えていき、いまや登場人物の誰一人ハッピーじゃない状態の^^;

Happy Birthdayの第八話。感想を!

も・く・じ

 

第七話はこちら 

rukacchii.hatenablog.com

 

本当のTeeとTharnnamの巻

駅で偶然出会ったTeeとTonamai。 

 

 ボクが彼女を愛し始めたのは、彼女が死んだその日からだ」

 

Teeは、Tonmaiに姉と自分の本当の関係をポツポツと語りはじめる。

ざっくりいうと。

 

年上の恋人Janeは卒業をしてバンコクに越した。

街に戻る回数は減り、二人で会う機会も減っていた。

暇と寂しさと男子の欲求をもてあました若きTee。

Panaの余計なお世話をきっかけに、Thrannamとこっそり学校の倉庫で落ち合うようになる。

二人がともに過ごす場所は、ほどなくTeeの実家に移った。

Tharnnamは家の裏にある秘密のゲートから出入りする。

 

このゲートが3話で姉が楽しそうにTonmaiに紹介した「どらえもんドア」。

実際は愉快でもなんでもなく、すでに折りあいが悪くなっていた父の目を避けるために使われたものでした。

この少し前のシーンで姉と父はちょっとした口論になりますが、そのとき姉は父を「Mr Chet(Chetさん)」と呼んでいます。

イラッとしていた時とはいえ、実の父をさんづけで呼ぶあたりに、父に対する複雑な心情がうかがえます。

 

 

 

そしてまぁ……。

大方の想定どおり、つきあい始めの時点ではTeeは遊びのつもりで彼女に声をかけたようでした。

この事をもってTeeが「自分は生前の彼女を愛してはいなかった」と自分を責めているのか思いきや^^;

 

Tharnnamと過ごす日常は、Teeにとって穏やかで満ち足りたものだった。

なのにTeeは時折戻ってくる恋人Janeとの関係も終わらせようとしない。

自分は2番手。

そんな想いを強く抱いたTharnnamは心を病み、頻繁に自殺を試みるようになる。

 

姉、まさかの自殺願望を持っていたという展開に呆然。

幽霊として登場した時の快活な印象が残っているので、自殺の要因が彼女の中にもあったとは思いませんでした。

 

Teeはむしろ、彼女の自傷行為を静止する立場になっていました。

アソビでつきあいはじめた彼女が、ちょっとしたきっかけで薬剤のオーバードーズをしたり、刃物を手首にあてたりする。

まだ高校生のTeeが、彼女に「愛」を感じるよりも「うんざりだ」と思ってしまうのも無理もないかな?と個人的には思いました。

 

それでも彼は彼女に別れを切りださなかった(少なくても現エピソードまでで)

 

「いつ私に振り向いて(愛して)くれるのよ!」と彼女は言いましたけど。

現代のTeeも「自分は愛していなかった」と言いましたけど。

 

愛してなかったらここまでは出来ないよ……。

 

この一連の回想シーンの最後は

 

狂ったように泣きじゃくるTharnam。

怒りを噛み殺した表情の若いTee。

無表情にそんな過去の出来事を思い返す現在のTee。

 

の3人を交互に描いていきながら「自分には愛という物が判らなかったけど、今日君に会ってやっとその大切さに気づいたよ」

 

といった歌詞の歌が流れていきます。

過去のTeeにとっては皮肉でしかないこの歌ですが、現代のTeeには「愛」の良かった事も悪かった事も含めて、すっと受け止める事ができる。

 

そんな印象のシーンでした。

 

家出。セカンドの巻

TeeとTonmaiが駅のホームで1夜を明かしたその翌日。

Teeの説得を受け、Tonmaiは渋々実家へ戻ることにした。

 

この時、二人が泊まったNakornPathom(ナコーンパトム)という駅。

バンコクから西にまっすぐ行った場所にありまして、グーグル先生がおっしゃるところ電車で1時間半〜2時間との事。

東京駅から熱海や沼津に行ける位の距離なので「バンコクはここからそう遠くない」というTonmai君の言葉の通りかな、と思います。

 

ちなみに車では一時間しない位でしたね。

 

この駅名、そのまま県の名前でもあります。

バンコクの隣の県でこっからバンコクに通勤する人も多い、という事でした。

サンキュー!GoogleMap。

 

こうして実家に戻ったTonmai君。

 

「自分の事しか考えてない父さんなんか捨てて、僕と二人でどっかに逃げよう」

 

と、口走り、今度はママにビンタを受けて再度の家出。

そして、まるで運命に導かれるかのようにTeeと沼の畔で再会する。

ちょっとしたやりとりの後、消えてしまった姉の言葉を思い返したTonmai。

なにかに憑かれたようにズブズブと沼の中へ入っていく。

追いかけたTeeは、Tonmaiの肩に手をかける。

振り向いたのはTonmaiではなく、ずっと会いたいと思っていたTharnnamだった。

Teeは彼女を抱きしめる。

 

これはTeeの妄想というか想像で。

実情はTeeはTonmai君を抱きしめていて、Tonmaiパパの怒りを買います。

 

GMMTVの常であれば、ここはTonmaiとTeeの男子2人がヒシっと抱きあう様子をがっちり、ねっとりとカメラにおさめて、僕らに見せてくれるところですが^^;

 

このドラマは「腐」を刺激しないように配慮した演出を(ここまでは)徹底しているようで。

抱きあったり愛をささやくシーンではTharnnamの姿で行われます。

ものたりんと思う人もいるかとは思いますが^^;

話の本筋とずれた盛り上がりをされても、このドラマの重たい展開とテーマにそぐわないので、僕はこの演出方針は正しいかなと思いました。

 

Pluem君には、Chimonという別パートナーがいますしね^^

 

 

 

 

ママ。Tonmaiに真実を語るの巻

息子をTeeの毒牙から救い出したTonmaiパパ。

今度は出ていかないようにと息子を部屋に閉じ込める。

 

「父さんが俺の!母さんの!みんなの人生を台無しにしてる!」

 

壁をボスボス叩きながら、おそらくパパ本人もそう思ってる不都合な真実を、何度も何度も声をあらげて口にするTonmai。

辛くなったパパは(ちょっと同情)その場を立ち去り、代わりにママが部屋の鍵をあける。

泣きじゃくるTonmaiに「お父さんは最善をつくした」とTonmaiママ。

 

「Tharnnamがいなければ、私達家族はもっと幸せになれたのに」

「なんでそんな事言えるの?姉さんがそのあたりにいたら、今の言葉を聞いていたら、どんだけ悲しむと思ってるの?どうして、まるで姉さんが自分の娘じゃないようなことが言えるの?」

「ええ。彼女は私の娘じゃない。私の子供は一人だけ。あなたよ」

 

この冒頭の台詞が、ず〜っと、17年間、Tonmaiママが言わずにいた本音。

でしょうね。

このお母さんの気持ちを身勝手とか愛がないとか言う気にはさすがになれません。

むしろ、こんな想いを抱えたままよく17年間耐えたな、という感じです。

 

「覚えておいて。家族は私達3人だけなのよ」

「母さんは卑怯だ。姉さんが母さんの子供でもそうじゃなくても、姉さんは俺たち家族の一員じゃないか。姉さんは僕の姉さんだ、関係ないよ」

「でもあなたは私のたった一人の息子なの。わかる?あなたしかいないのよ」

「姉さんは僕の姉さんだ。母さんは僕しか愛せないって言うの。僕が姉さんのようになったら?それでも僕を愛してくれる?」<ここちょっと訳が不安です。

「……」

「母さんが僕だけを愛してる。姉さんの事はこれっぽちも愛してないって言うんなら。僕の事も愛してくれなくていいよ!」

 

この部分は初見時も涙腺決壊してましたが^^;

訳しながら見返しても「やべぇ、画面がにじんで見えねえ」という悲しく残酷なシーンでありました。

個人的にはお母さんを責める気にはなれませんけど、Tonmai君が姉を不憫に思う純粋な気持ちも理解できます。

どっちが悪いわけでもなく、どちらにも共感する点を見いだせる深みのあるシーンだと思います。

このシーンはほぼほぼ二人のクローズアップを単純に切りかえていくだけのシンプルな構成なんですけど、役者二人の演技が力強くて引きつけられます。


バックにかかる曲が、いわゆるお涙頂戴の泣かせる曲じゃないのもいい。

前回の話でTonmai君が家出しようとする時にかかる曲と同じ曲で、どっちかというと前向きな感じのする、疾走感のある曲なんですよね。

この曲の疾走感が二人の演技の力強さを引き立てている……ような気がします。

 

Tonmaiに返す言葉を見つけられないママは静かにその場を去っていく。

 

「姉さん。どこにいるの?帰ってきてよ」

 

泣きながら姉にすがりつくTonmai。

見上げた天井の星飾り。その一つがポトリと落ちて、そしてTharnnamが戻ってきた。

待て次号!

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