Love by Chance、Until We Meet AgainなどBLシリーズを連続ヒットさせ、独自のポジションを築きつつあるタイの制作プロダクションStudio WabiSabi。
その新作(そしてまたもやBLシリーズ)ドラマがこのEn of love。
といっても今回は1本の大きなお話という事ではなくて、人物や場所を共有する3つのお話で構成されるオムニバスショートです。
一つのショートストーリーが(おそらく)4話で完結のようなので、このブログではストーリーごとにまとめていこうと思います。
というわけでEn Of Loveの1番手
TOSSARAの感想を
まずはこちら予告編をどうぞ!
と行きたかったのですが、このドラマ。
すっごい短いティーザーはあっても予告編はないようなので、代わりにTOSSARAのメインテーマを!
どん!
レーベルはStudio Commuan。
るかっち未見のタイ映画「Dew」や初代2moonsの主題歌を歌っているタイのベテランポップシンガーPichyが代表を努めるレーベルです。
今あげた2作品からも分かるようにBLドラマとの親和性も高いレーベルで、かつPichy本人も「ミウの歌」というLGBTQ映画でデビューしています。
余談は終了。
Gun Tosakanは医学部の新入生。
対するBar Sarawatは工学部の三年生で、水泳部所属、ついでに一年生を厳しく指導するリーダでもある。
工学部のリーダーは一見厳しそうに見えて、実は抜けてる人が多いみたいで、こちらのBarもうっかり工学部の命、ギア(型のペンダント)をどこかに忘れてきてしまう。
ここ↑↑
上の数行の意味がわからないという人は、タイドラマ入門編SOTUSを見て勉強だ!
Tosakanは、偶然かはたまた必然か、このギアを拾う。
ギアを見つけて返してくれた人にはなんでもする。
という書き込みを見たGunは「先輩を口説いてもいいですか?」と近づいていき、こうしてTosakanによる、Bar攻略作戦が火を切った。
と言いつつも紳士なTosakan少年は攻略方法も比較的マイルド。
彼の攻略の成果というより、Barさんのほうが言い寄ってきたハンサム(という設定)君に勝手に惹かれていっちゃった。
という方が話の展開としてはしっくりきました。
そしてもう上に書いちゃいましたけど、このTosakanさん。
校内でも屈指のハンサムとして有名ってな設定です。
うーん。
優しそうで誠実そうでしかも医学部、親はお金持ち。
つまり優良物件は間違いない。
と思うのでありますが「ハンサム」という触れ込みは……。
「この大学の顔面偏差値があまり高くはないのかな?」という印象を拭えません^^
ま。とにかくTosakanさんは(設定上は)校内1のハンサムなわけで、その彼が甲斐甲斐しくも自分のために色々としてくれて「オレは男なんだぞ(つまりストレートなんだぞ)」と言っていたBarは、かなりあっけなくTosakanの事が気になり始める。
後輩部員に連れられてプールにやってきたTosakan。
彼が連れてきた友人Naと目の前でわちゃわちゃするのが、気にかかるBar。
Tosakanは「ボクらはそんな関係じゃないんですよ」とお育ちのよさそうな口調で弁明。
しかし先輩はヤキモチ焼きで^^;
「お前のファンクラブも、友達も、みんなNaの事が好きだし、お前らが一緒になったほうがカワイイんじゃねーの。GunNAって」
と不機嫌そうに答えをかえす。
いやストレートを自認する男子が、腐女子の勝手なカップリングランキングにそこまで気を使う必要は、全くないよ!
オレよりアイツとの方がカップリングとして人気あるから、オレ身を引こう。
ってそんな必要はありませんよ?^^
と思っていたら
「TOSSARAはどう。ボクTosakanにはSarawat先輩だけなんだし」
「お前のファンはオレとじゃ納得しない」
「人のことはどうでもいいよ(まったくだ)。ボクは先輩が好きだし。それで充分でしょ?なんで他人の事なんて気にしなきゃいけないの?ボクには先輩だけだから」
さて。ボクが珍しく両者フルネームで記載した理由がおわかりでしょうかね?
GunNaはチューレンを組み合わせたカップリングネーム。
TOSSARAは本名のTosakanとSarawatの前を組み合わせたカップリングネーム。
これが特段説明もなくしれっと混合して出てくるので、初見ではGunNaとは一体誰のこと?と混乱しそうになりました。
そしてここにて作品名のTOSSARAが2人のカップリングネームだという事が明かされるわけでした。
さて、この時点で2人の恋はほぼ勝負あり。
実質この2人、かってないスピード成約にこぎつけたわけですが。
今度はTosakanがジェラる番。
Bar先輩には、かなり露骨にアタックしてくる後輩・Markがいた。
Naとは違ってMark君はBar先輩が本当に好き。
そして私見ではこっちの子の方がハンサム度も高いと思うのですが^^;
Bar先輩はMark君にはこれっぽっちも興味がなくて
「先輩はこの人にもチャンスをあげたんだから、ボクにくれないのは不公平ですよ!」
という結構大胆な告白を
「お前の時間を無駄にしたくない」とすげない返事。
やけくそ気味に追い打ちをかけるMarkさん。
「でもこの人と先輩は付き合ってるわけじゃないんですよね?この人は先輩を好き。ボクも先輩を好き。なにが違うんです?」
「オレも彼のことが好きで、お前にはそんな気持ちを持ってない。それが違いだよ」
と、期待の余地を欠片も残さない実にシビアな、しかしある意味においてとても優しい「NO」を告げる。
こうしてTOSSARAの間に障害は消えた。
スターコンテンストの壇上で「高校の時からずっと先輩の事を思ってたけど、ママが今は勉強に集中にするべきと、想いを告げられなかったんだ」と(設定上の)ハンサム君が想いの丈を告白して、公的にも2人のご成約が高らかに宣言されたのでした。
スターコンテストについて判らない人は、やはりタイBL入門編2Moonsを勉強しよう!
ここまでの展開を3話で消化し、残り1話が余るのですが、なにが起こるわけでもなく2人がこれからの人生設計について(あまりオレの事ばかり気にかけて自分のことをおろそかにすんな)語ったりとか。
初めてのイチャコラなんかがあったりします。
Tosakan君が
「今更やめるって言われても遅いからね」
「してもいいの?」
と、いちいち丁寧な許可を取るのを見て「あぁこの人は人格がスーパーハンサムって事だったんだな」
と4話にしてようやくハンサム設定に納得がいきました。
この後も、特段なにが起こるわけでもなく「これから2人で幸せになって(TOSSARAで腐女子を沸かせていこうね)」と誓っておしまい。
という感じでした。
が、お話的には3話でケリはついてしまっているので、これは演出面を取り仕切る人の構成力が甘いんだろう、と思います。
全体を通して、ぬる〜っというかする〜っというか、実にあっさりした喉越しのドラマで、盛り上がりとか、面白さ、とか強い引きには欠けている。
でも主役2人は「この先がどうなっていくのか」見てみたいと思える程度には好感が持てるキャラクターになっていました。
とくにBarは、演じたFolk君が比較的安定した演技だったこともあって、気持ちを寄せやすいキャラクターになっていたかなと思います。
中の人はこちら!
身長差がかなり露骨なのも、凸凹カップルとして萌えポイントの一つではないでしょうかね。
というわけでTOSSARAはここまで。
次のお話は今回Barに一刀両断されてしまったMark君がメイン!
待て次号!