初回で主要キャストの顔見せとトンマナ(世界観といってもいいかも)の定義をサラッと済ませ、いよいよ本編の始まりです。
といった感じのDark Blue Kiss 第二話の感想を
この作品は日本で配信されています。
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Dark Blue Kiss第一話の感想は ↓↓↓
PeteKaoという元武闘派カップルにくわえ、主演枠に加わったのがSunMorkというカフェカップル。
2話では全編の半分くらいを使ってSunMorkのお2人にフォーカスが当たることになりました。
初回の印象ではこの2人、敵対期はいつのまにか脱したという設定かな?
と思ったんですが、この2話ではKiss me againで描かれていた2人の距離感に戻ってました。
つまり、頻繁に顔をあわせるけれど、仲が良いとはけっして言えない。
ガレージを改造したクラブのような場所で仲間の誕生日パーティーに参加して酒を飲むSun。
セクマイだということを(おそらく)知らないメンツに「あそこのホットな女子をくどいてこいよ」とけしかけられる。
この少し前に「結婚」について話を振られて、曖昧な態度でお茶を濁したSun店長はおそらくはっきりと同性が恋愛対象という設定なんでしょうね。
場の空気を壊さないように、女子のもとへ。
内心「うぜー話題すんなよ」って思ってんだろな、と当事者の一人としては推測します。
Sun店長がイケメンだからか、彼女がこの手の誘いに慣れているのか、ものの5秒でアッサリゲット。
ボーイズ達のもとに凱旋をした店長は、弟のRainとMorkが会場にいることに気がついた。
20歳を超えた青年が盛り場にいても責められる理由はないはずですが、店長には出来の悪い弟とその悪友の保護者としてのアイデンティティがどっかと根付いてしまってる。
彼らのもとに近づいて(はしっこい弟は一目散にその場を退散)
「一緒に帰ろう」
と逃げ遅れたMorkを誘う。
ホットな女性の番号を光の速さでゲットする店長は、しかし男の心を掴むのはそれほど得意ではないようで……^^;
弟の友人は、なにひとつ自分の思い通りに動いてくれない。
「場がしらけるからお前、帰れよ」
と悪ガキAからの援護射撃でようやくMorkは盛り場を後にすることに。
遅れてきた反抗期のMorkは「車に乗れよ」と言われても「バイクで来たしバイクで帰る」と(駄目!酔っぱらい運転!)ダダをこねる。
このイヤイヤは、肝心のバイクのカギを弟Rainが持ってっちゃったために無効化されて、渋々車の助手席に乗るも、今度はシートベルトをイヤイヤ。
強硬手段に出る店長は、Morkに顔を近づけて、その目をじっと見つめたまんまシートベルトを締めてやる。
なんだよ!店長。
やっぱMorkさんに惹かれちゃってて、スキあらば落とさんとしているのか?
と思ったんですが、この後の2人の距離感からするとこれは我らをニヤニヤさせるための粋な演出だったような気がします。
車の中でもひとしきり小言を言った店長は、彼のお部屋の前までついてくる。
「お前がこそこそ抜け出さないか確認しないと」
「俺のオヤジかなんかかよ!?」
「お前みたいな子供ほしくないね」
ですよね。店長が欲してるポジションはそこじゃないですよね。
うっぜ!と言って部屋に引っ込むMork。
その時捨てた紙切れを拾いあげた店長はMorkが家賃を滞納してることを知るのでした。
Sunもカフェの経営が厳しいようだし、Kaoも経済的にわずかながら問題を抱えている。
お前らホント大学生かよ!一体その金どっから出てくんだよ!
と言いたくなる程、プチバブリーな生活を謳歌している学生が多いタイBLにおいて、主要登場人物4人のうち3人のストーリーに経済的な問題が絡んでくるのは、やはりちょっと新鮮ですね。
さて、そんなKaosさんの経済的な問題は、と言いますと。
そこまで切迫した様子はないものの。
教え子に家庭教師を乗りかえられて収入が減っているのに、苦労している母親の助けになればと、姉への仕送りも一部工面してる。
そんな彼にとって、金持ちのお坊ちゃまNonに勉強を教えることで得られる報酬は捨てがたい。
問題なのは、パートナーのPeteが彼のことをめっちゃくちゃ嫌っている、というかヤキモチがすごくて「アイツの家庭教師を辞めろ」と息巻いてること。
ラブストーリーで描かれる、ヤキモチのシーンが萌えポイントだって人。
嫉妬して拗ねてるヤキモチ焼き君がカワイイぞって思っちゃう人はボクだけじゃないと思うんですけど^^;
Peteさん。
ヤキモチを妬く様子が苛烈すぎて、さすがにヤキモチ焼きラバーのボクからしても萌えない、というか^^;
「ちょっと怖いぞ、そのテンション」と感じてしまう。
そして思い至るのがPeteを演じるTayさんの演技力。
というのもこのTayさん。
SNSで流れる本来の姿はいつもニコニコ、人なっつこい三枚目、気さくな兄ちゃんって印象なんですよね。
なのにPeteの時はまるで違ってて。
ぶっきらぼうで気が短いから、ついつい人とぶつかりがち、でもホントは寂しがりやという……。
設定からして、人気でそうなイケメンキャラを「素なんじゃないか?」と錯覚するほど自然な演技で体現してみせる。
正直、このドラマだけ見てる人には(いるんかな)Tayさんはとっつきにくい人、という第一印象になってても不思議じゃないレベルで刺々しさが自然体。
違うんですよ!
このPeteという人物の刺々しさ、ニヒルさは役作りのたまものなんですよ^^
がしかし、このしれっと高い演技力のせいで、Peteの焼きもちは「カワイイ」と言えるレベルじゃなくなっているのが、ヤキモチ焼きラバーとしては残念でもあります。
そんな刺々しい人Peteさんは、裕福な一族として生まれて、さも悩みはないのかな?
と思いきや、そんなこともなく。
やたら息子の自慢ばかりしてくる親族一同の会食に行きたくなくて仕方ない。
しょうがないので助っ人にと、なにも知らせずKaoを巻き込み同行させる。
やれ、ウチの息子は留学で〜 。
やれ、ウチのせがれはベンチャー企業で〜。
とまぁタイドラマっぽい身の振り方をする意識高い系の学生たちの話にあてこすられて、会食中も不機嫌なPete。
脇でその様子を見守るKaoが、Peteに手に自分の手をそっと重ねる様子がこの回で一番
じ〜ん。
となった箇所でした。
シリーズとしても、カップルとしても、長く続いてる作品だから。
ドラマとしては描かれてない時間で培われただろう信頼関係が、こんな感じのさりげない描写で表現されている気がするんですよね。
このシーンは萌えました^^
という感じで主要登場人物それぞれのお悩みが一通り開示されたのがこの第2話。
次回はいよいよ物語が動き出すのか……な?
待て次号!