恋敵にすらならずPat自己完結。
から急転直下の
BAD BUDDY 第五話の感想を
別の相手にアタックをする過程で、Patくんが自分の本心を認めざるをえなくなるお約束の展開。
「恋敵」として登場した彼女の存在感は常にもまして小さくて、序盤のコメディパートを担ったあとは
「キミが胸につかえてる物をおろしたかっただけで、ぜんぜん恋の告白に感じられない」
と軽くいなして、脱線しかけるPat君をスルッと本来目を向ける相手に戻してあげる。
キャラクターの感情の流れ的に必要ですけど、みなさんそんなに興味ないパートですよね?(そのとおりでございます)とでも言わんばかりの薄味で、彼女は2人の友人ポジションにスルッと収まってしまいました。
むしろ5話の途中からはPatの仮想敵国はPranの親友で(すぐに手がでる)Wai。
演じているのはJimmyさん。
出演作で現在公開されているのはこちらの作品のみとなっているようです(EnchanteというGMM系列の作品にもキャスティングされているんですが、そちらはコロナのために絶賛遅れている模様です)
この人。
最終的には、Patの友人Kornを演じるDrakeさんの、新しいパートナーになるんだろうなと思っているんですけれどね。
それともう1人。
「この人どっかで見たことあるな」
と思っていた工学部ヤンキーグループのくせ毛の彼、I promissed you the moonで、Tehの同室の子を演じていた子でしたね。
あちらの作品では最終話直前で大きな見せ場をもらっていましたが、こちらの作品ではいまだ友人の1人の域をでていません。頑張れ!
「彼女にアタックするぞ作戦(プロデュース by Pat妹)」でサインとして挙げられたものがことごとく楽器屋で出会ったPranにもあてはまり、自分の気持ちに(早くも)気づいたPatさん。
そんな最中に、ライブ当日。
高校時代2人で作って、一緒に演奏した曲をPranがWaiと一緒に披露したから、くすぶったばかりの恋の火種は、あれよあれよという間にPatさんの心の中で燃え上がる。
一方、実はナルシスト、Pran So Coolさんは「彼女が好きだ」というPatの告白に静かに心を痛めつつ平静を装う。
いちゃつく2人をさみしげに見つめるネコ背がいじましい。
自分の気持ちに気がついちゃったPat君に来訪されて「Waiとお前どうなんだよ?」的な質問に不審げながらも答えるツンデレ感もこれまたかわいい。
なんなら楽器屋でギターを見つめるPran君の表情もかわいくて「Nanonどうしたんだよ?本作のお前、かわいすぎるぞ」と今回もまた目を細くしてしまうのでした。
コンドミニアムの下でPranが来るのを(おそらく)待っていただろうPatさん。
そこに酔っ払ったPranがWaiのバイクで現れて恋の炎に燃料投下。
またもや、ヤンキー物に逆戻りするのをPranさんが必死で止める。チラリチラリとWaiがPatとPranを疑う描写が挟み込まれていて、この伏線はどのように回収されるのか興味をそそります。
ヤンキードラマ化をかろうじて防いだPran君。
屋上でたそがれてる彼のところにPatが現れ5話最大のクライマックス。
「2人で作った歌をなんで勝手に歌ったんだよ?」
「は?そんな小さい事で怒ってたのか?」
から始まる緊張感のあるクローズアップ切り返し。
でもって
「敵同士じゃなかったら、友達になれたと思わないか?」
のタイミングでPranさんが泣くのがイイ!
「友達」と言われて悲しんでいるようにも見えるし、本音が「友達以上」である事を感じとっての涙のようにも見える。
意味が少しだけ不明瞭なので、
「友達がいいのかよ?」
という台詞がめちゃめちゃ活きている気がします。
さてそっからの言葉よりも(まぁ言葉でも言っているけれど)態度で示す2人の気持ち。
「口つけるだけでいいからね」って中途半端にやるくらいなら、いっそなくていいと思っている派なんですが、こんだけガッツリやってくれると表情やら息遣いやらも感じられるし、役者魂が垣間見えて、とても見応えのあるシーンになってます。
事後のPranの少女感と、Patさんの満ち足りた表情も素晴らしく
「あぁごちそうさまでした」
という気分になりました。
このエピソードで作品の(好)評価をほぼ固めた気がしますね。
というわけで待て次号!