『未生〜ミセン〜』という韓国ドラマにはまってから、俄然韓国ドラマへ注目してます(いや、遅すぎるって)。
この『シグナル』は、その『未生』の制作陣が再結集して作られた傑作推理サスペンス。
ながら見不可能な密度の濃い脚本を、鬼気迫る役者陣の演技と高い撮影技術で一気見必至のドラマに仕上げています。
いや、ほんと。
とまらないんですよ〜。
韓国ドラマは一話が70分から90分という長さに加え、話数も多く(シグナルは16話)、見るのに時間と体力がいるんですが、気づくと3話ぶっつづけで見てしまったりする、中毒性の高いドラマです。寝る前に一話だけ、とかめっちゃ危険です。
目次
あらすじ
駐在に務める警察官パク・ヘヨンは、廃棄予定の壊れた無線機を拾いあげ、イ・ジェハンと名乗る刑事と通信を行う。
ジェハンは時効目前の未解決事件を追っており、その重要な手がかりをヘヨンに伝え、通信からの連絡が途絶えた。
ヘヨンは、半信半疑ながらジェハンの言葉にしたがい廃病院を訪れ、そこで当時容疑者と目されていた人物の白骨遺体を発見。事件は再び脚光を浴びる。
独学でプロファイルを学んだヘヨンは、容疑者の人物像を描きだす。
捜査責任者、女性刑事のチャ・スヨンの元、彼らは時効翌日に真犯人の身元を特定、逮捕にこぎつけた。
15年前の捜査が間違っていた事、殺人の時効が撤廃され、社会的関心が高まっている事を踏まえ、警察は未解決事件の特別捜査部署を設立。そこにはチャ・スヨンとパク・ヘヨンの姿があった。
その後も、壊れたトランシーバーを使いイ・ジェハンとの通信を行うヘヨン。
信じられない事だが、ジェハンは自分とは違う時代、過去を生きているらしい。
ジェハンとヘヨン。共に世の不条理に怒りをたぎらせていた二人は、これまで未解決とされてきた事件を1つ、また1つと解決に導いていく。
ジェハンが過去の事件を解決に導くと、ヘヨンのいる今が変わっている。
死ぬはずのない人が死に、幸せに暮らしていたはずの人の人生が壊れている。
悩みながらも通信を続ける二人の最後の事件、それはインジュ市で起きた少女集団暴行事件。
当時主犯とされていたのは、ヘヨンの兄であるソヌだった。
とまぁ、あらすじにしてしまうと物語の特殊な設定や、サスペンスの部分がクローズアップされてしまうのですが、チャ・スヨンとイ・ジェハンの「中学生かよ!」という可愛らしい恋愛パートや、互いの事を知らずに交信をしていたヘヨンとジェハンの意外なつながりも心をほっこり温かくしますね。「あ、つながってたのね」みたいな。
そしてなにより世の欺瞞に全力で戦うイ・ジェハン刑事が、傷つき、怒り、泣く姿は、その演技の素晴らしさもあり、このドラマの最大の見どころだと思います。
あ、あとヘヨンの兄パク・ソヌのありえないほどの優等生っぷりも見どころといえなくはないです。目の保養になります。
見どころ
未生が、この世の不条理を飲みくだして、それでも一歩一歩、自分の信じる道を進もうと、もがくサラリーマン達の肩が抱き励ましてくれる作品だとしたら、
このシグナルはもうこの世の不条理に真っ向勝負を挑む刑事の生き様を熱量たっぷりに描きだしてますね。
未生には心の底からの悪人がいませんでしたが、シグナルには「野犬に食われてしまえ!」と思う極悪人が登場します。も〜ね〜。ソヌを返せ!って感じ。
敵が強大であるほど、ドラマは盛り上がるというもので、エンターティメントとしての引きの強さは「シグナル」の方が頭ひとつ抜けたかな、という印象です。
どうも途中でシーズン2への色気が出たらしくラストが中途半端なところで終わるのが、個人的には大きなマイナスになりました。
1つ1つの事件が、不可解な謎、意外な真犯人、それを追い込んでいく刑事たちの奮闘といった推理モノの醍醐味を満喫させてくれます。
そのうえで歴史改変物という設定を活かしてアクロバティックに物語が展開するわけで、目が離せなくなるわけです。
そしてすでに触れましたが、過去パートを担当するイ・ジェハン刑事の心の揺れが本当にたっぷりと描かれていまして、どうか彼が生きている歴史で物語を終わって欲しいと、どっぷりこちらの気持ちを持っていっちまう素晴らしいドラマでございました。
主題歌
日本版リメイクでは飛ぶ鳥を落とす勢いのBTSが主題歌を歌ってますが、
オリジナル版はこちら(他にもいくつかありますが)
日頃、この手の曲は聞かないんですが、この演歌チックな曲はドラマのテイストにもハマっています。
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たとえばU-NEXT。
韓流をはじめとするアジアのドラマに力を入れていて、カテゴリー分けがわかりやすいっすね。